そしてもう1つの大きな問題は、お気に入りのおもちゃを持っていけないこと。
まっちくんは、小さなころから「特定の物を持って、それをずっと眺めながら同じ直線を何度も行ったり来たり走る行動」(常同行動※)が見られました。一見すると不思議な動きですが、その行動はまっちくんにとって、気持ちを癒やす大切な時間だったようです。
(※)常同行動:一見すると目的もなく、一定の行動(動作)を繰り返すこと
ねこじまさんは、保育園時代から「この先、集団生活で困ることがあるかもしれない」と感じていたと振り返り……。
常同行動の頻度が増していき…
※訂正:(誤)誰も→(正)誰からも
※訂正:(誤)見守るで→(正)見守るだけで
子育てをする中で長女とは違う行動を見ることがあっても、「育てにくさ」は感じなかったねこじまさん。あまりネガティブには考えないようにしていました。
2、3歳のころから、保育園でも習い事でもずっと走っていたまっちくん。
常同行動についても、
「まだ小さいからなんとも言えないね」
「成長とともに変わってくるかも」
など、周囲からは同じことを言われていたそうです。
そして年長の終わりごろ、まっちくんは登園しぶりをするように。保育園では常同行動の頻度が増していること、孤立したがるようになっていることを先生から聞きました。
前向きな気持ちで、まっちくんのありのままを受け入れ続けていたねこじまさんですが、このまま見守っていて大丈夫かどうか、漠然とした不安を感じ始めたのでした。
「ありのままの子どもの姿を受け入れたい」という気持ちも、「将来、このままで困らないかどうか心配」という気持ちも、子どものことを大切に思っているからこそ抱く正直な気持ち。
正解がわからない子育てにおいて、判断が難しい局面は多々ありますよね。誰に相談しても明確な答えが返ってこない場合、どうすべきなのか余計にわからなくなってしまうことも……。皆さんならこのような場合、どうしますか?
監修/助産師 松田玲子
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。