老眼とは? なぜ起きる?
目の老化により近くが見えなくなること
老眼というと、個人的には新聞を読みにくそうにしているおじいちゃんの姿が思い浮かびます。老眼は病気なのでしょうか。
「老眼は病気ではありません。目の老化現象です。
レンズの役目をしている目の「水晶体」が硬くなり、さらに水晶体を調節する毛様体の筋肉(毛様体筋)の弾力性が低下して、必要な調節ができなくなることで起こります。
一番代表的な症状は近くの細かいものが見えにくくなることです。それに派生して目の疲れやかすみが起こることもあります」(田辺先生)。
40歳から始まり、60歳には進行が止まる
老化ということは、年齢を重ねたら誰もが老眼になるということでしょうか。
「誰もが老眼になります。40歳ごろから始まり、自覚し始めるのは45歳ごろからが多いでしょう。60歳になると、老化しきるので進行も止まります。
進行のスピードにほとんど差はありませんが、自覚する年齢には個人差がありますね」(田辺先生)。
あなたは大丈夫? 老眼のありがち勘違い5つ
1.視力が良い人は老眼になりやすい
「視力は老眼と関係ありません。
視力が良くて眼鏡も必要ない人は、老眼を自覚しやすいですね。それまではっきり見えていた細かい字が見えにくくなるのですから。私のクリニックにも、視力が悪くなったと相談にくる方が多いです。老眼ですと説明するとびっくりされます」。
2.近視の人は老眼になりにくい
「近視でも老眼になります。
近くが見えるので私は老眼ではない、という方も多いですね。近視の人は裸眼では遠くは見えなくても近くは見えます。でも、遠くを見るときに眼鏡やコンタクトレンズをつけたとき、近くの物が見えない。これが老眼の症状なのです」。
3.老眼鏡をかけると進行が早くなる
「老眼鏡と老眼の進行は関係ありません。
老眼鏡をかけてもかけなくても、進行は止められません。老眼鏡を使わず細かいものを無理に見ようとすると、眼精疲労の原因となるので、目の矯正は必要になります」。
4.老眼鏡は自分で選ぶ
「専門家と選びましょう。
老眼鏡は市販もされているようですが、目は一人ひとり、状態が違います。多くは左右差があり、近視や遠視、乱視が混じっていることもあります。専門家に自分の目の状態をきちんと調べてもらって選びましょう」。
5.老眼は眼科で相談できない
「ぜひ受診してください。
眼科の診察科目には眼鏡処方、というものがあります。眼鏡は眼鏡店で選ぶと思っている方もいます。もちろん、高い技術を持つ眼鏡店であれば良いのですが、すべてそのようなスタッフや機材をそろえた店だけではありません。
本当に自分に合う眼鏡を作るなら、眼科で度数を決めてもらうのがベストです。たとえ廉価な眼鏡店でも眼鏡の処方箋があればぴったり合うものが作れます」。
老眼で疲れたら?
目を温めて血行をよくする
「自分に合う眼鏡をかけることがベストですが、それでも目をたくさん使ったり、体調が悪いときは目が疲れることがあります。
そんなときは蒸しタオルなどで目を温めるのが効果的です。血行がよくなって筋肉がほぐれやすくなります。目に潤いを与えるビタミン系の目薬をさしても良いでしょう」(田辺先生)。
まとめ
ちなみに私は軽い近視で、裸眼なら問題なく近くが見えます。そのため「私って目は若いの?」とほくそ笑んでいたのですが、そういえば眼鏡をかけるとここ数年から近くがぼやけていました。老眼を自覚していなかった典型です。40歳以降からは誰もが老眼、という事実に納得してしまいました。皆さんはいかがでしょうか?
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