遊ぶお金にあてていた養育費が底をつき、焦ったりなは1週間ぶりに帰宅。母に泣きつきますが、母は「真面目に子育てして、仕事を見つけなさい」とりなを突き放しました。
「真面目に働くなんて無理!」と取り乱すりな。そんな娘に、「キキはひとりじゃ生きていけないの。もし邪魔だと思うなら……この場で手放しなさい」と母は容赦なく伝えました。
母の言葉に、「…………嫌! 手放さない! 私の子だもん! 私が育てる!」と泣きながら訴えるりな。わが子と離ればなれになることを実感すると、我に返ったよう。
その様子に、「どうしようもない妹……。でも、よかったね、キキ」と安堵するさえですが……。
普通の生活を送るはずが…!?
さえと母が住む家に戻り、かかりきりでキキちゃんのお世話に励むようになったりな。
相変わらず不仲な状態が続いていたさえとりなですが、大きなトラブルはなく、平穏に過ごしていました。
壮絶な出来事が落ち着き、友だちに近況を話すさえ。母とりな、キキちゃんのために家を引き渡そうかと考えるほど、さえなりに家族を支えながら生きていく覚悟でいました。
「まぁでも、妹さんが改心してよかったね」
話を聞いていたさえの友だちも安堵した様子。ふたりで「今日はパーッと飲もう」と盛り上がっていると、母から電話がかかってきました。
「さえ……りながいないの……キキはひとりで寝てて……」
「すぐ帰る!」
母からの電話に、お店を飛び出し、急いで家に向かうさえ。
「あのバカ! 改心したと思ったのに……」
りなの裏切りに顔を歪ませ、ショックを隠しきれないさえが家に着くと、りなからの置き手紙を見つけます。
“ごめんなさい。キキをお願いします”
「あいつ……キキのこと捨ててった……」
手紙の内容に、さえはがくぜんとするのでした。
お目当ての男性に会うため、ボーイズバーに通い詰めていたりな。そんなりなにとって、子育てに専念する日々は、耐えられなかったのでしょうか……。
わが子を置いて家を出ることは、通常では考えられない行動。りなにどのような思いがあったのかはわかりませんが、愛情深い母とさえのもと、キキちゃんが笑顔で生活できることを願うばかりです。