「お金はいいよ」レジ前ではお金を受け取らない彼⇒店を出た瞬間？！

趣味のサークルで知り合った彼とは、すぐに親しくなりましたがなかなかお付き合いにまで発展しませんでした。彼は私のことを気に入ってくれているようでしたし、私も彼に好意がありましたが、彼から告白される気配はありません。あるとき、モヤモヤしながら友人に「彼って私のことどう思っているのかな？」と相談すると、友人から衝撃的な言葉が！

「彼はプライドが高い人だからきっと彼から告白してくれないと思うよ」と言われたのです。しかし、それからしばらくして、彼から告白してくれたので晴れて交際スタート。そのときは友人は勘違いをしていたのかな、と思っていましたが交際してから「彼はプライドが高いよ」という言葉の意味がわかるようになりました。

彼は当時、実家暮らしをしていたのですが、よく「そろそろ部屋のレイアウトを変えたい」とか「インテリアにはこだわりっているんだよね」と話して、私は「きっとおしゃれな部屋に住んでいるんだろうな」と思っていました。

しかし、初めて彼の実家へ遊びに行かせてもらったとき、彼の部屋を見て驚きました。彼は弟と一緒に部屋を使っていたのですが、明らかに万年床になっている2人分の布団と山のように積み上げられたゲームソフトで足の踏み場もありません。

想像していた部屋とあまりにも違いすぎて私は思わず絶句してしまいました。このとき、友人の言葉が頭をよぎったのを覚えています。彼は自分のことを必要以上によく見せようとするところがあるのかもしれないと、気づいた瞬間だったのです。

ほかにも、彼のプライドの高さを表すシンボリックなエピソードがあります。私たちは外食をする際、いつも割り勘をしていました。ところが、レジで私が半額分を出そうとしても彼は頑なに受け取りません。

彼は、店員さんがいるレジでは絶対にお金を受け取らず、いつも店を出てからお金を要求するのでした。その理由はおそらく「自分がおごっているように見せたいから」です。

毎回頑なに私のお金を受け取らないで奢っているように見せたがるのでした。レジ前では「いいからいいから」と言いながら、店を出た瞬間手を差し出す彼の見栄っぱりな性格にだんだんと私はうんざりしていき、交際は長くは続きませんでした。

誰しも自分を良く見せたいという気持ちがあるのかもしれません。けれど、彼のプライドの高さはどこか滑稽に見えるところがありました。プライドの高い彼でしたが、話も合い一緒にいるときは楽しかったので少し残念でした。彼との交際を通して、正直な自分でいられるかどうかもお付き合いの大事なポイントになるのだと感じました。

著者／牧野あゆみ