夜用ナプキン1個で過ごすことに…
中学1年の冬、朝起きてトイレに行くと生理になっていました。私にとって、初潮がきて2回目の生理でした。「ナプキンをかばんに入れなきゃ」とは思ったものの、その日は寝坊をし朝からバタバタしていて、ナプキンをかばんに入れるのを忘れてしまい……。
電車に乗ったときにナプキンの入れ忘れに気がつきました。「コンビニでナプキンを買えば……!」とも思いましたが、私が通っていた中学は校則が厳しく、登下校中にコンビニへ寄るのは禁止。
今思うと、こっそりコンビニに寄ってナプキンを買ってもバレなかったと感じるのですが、当時の私は校則はちゃんと守りたいと思っていました。そのため、コンビニなどには行けず……。かばんの中を探すとポーチにたまたま1個、夜用のナプキンが入っていて「これで乗り切るしかない」と思ったのでした。
体育の授業があって
「夜用ナプキンだしいけるか」とも思ったのですが、午前中に体育の授業があることを思い出しました。しかも、ダンスの授業。
激しい動きをした際に、経血がドバッと出るのでは……と不安があり、体育の授業前にポーチに入っていた夜用ナプキンに着け替えることにしました。ただ、ドバッと出れば夜用ナプキンでもすぐにいっぱいになってしまうかもしれません。そんな不安を抱えつつも、なんとか体育の授業を乗り切った私。経血の量も溢れるほどではなくホッとしました。
しかし、その後の授業中に2つ前の席の男子が「なんか鉄っぽいにおいせん? 血みたいなにおいというか」と、隣に座っている男子に言っているのを聞いてしまいました。
「もしかして……経血がにおってる?」
男子生徒の言葉に、暖房の流れに乗って、経血のにおいが前の男子に届いていたのかもしれないと思ったのです。
ナプキンを常に置くことを決意
幸い、私のにおいだということは男子にはバレていませんでした。でも、「男子に気づかれるなんて恥ずかしすぎる、万が一私だとバレたらもう学校には行けない」――。頭の中でそんなことがグルグル回り、授業に集中なんてできません。穴があったら入りたいとは、まさにこのことです。
そして、このことをきっかけに、私は生理用のポーチを用意するように。ポーチには常に1日分のナプキンを入れて、それを学校のロッカーに置いておくようになりました。社会人になった今でも、その習慣は忘れずにおこなっています。
その後、ナプキンを忘れたことを友だちに話したら、「私のナプキンをあげたのに」と言われました。ひとりで解決しようとしていましたが、友だちに相談すればよかったのか、なぜ思いつかなかったんだろうと感じた私。生理だと伝え、ナプキンをもらうのは恥ずかしいことだとどこかで思い込んでいたのかもしれません。もちろん、しっかり準備をすることは大事ですが、時には助けを仰ぐことも大事なのだと感じました。
著者:しいの恵/40代女性・栄養士として20年以上老人ホームで勤務し、入居者の栄養管理や献立作成をおこなっている。2017年に結婚。趣味はジム、お菓子作り、コスメ収集。
イラスト:赤身まぐろ
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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