こんにちは!助産師のREIKOです。前回は、母子手帳のもらい方についてお話しさせていただきました。今回は、その中身についてお話ししたいと思います。
母子手帳って何のためにあるの?
母子手帳は、妊娠中からお子さんが6歳になるまでの各種の健診や保健指導予防接種の接種状況の記録がなされます。これらの記録が、一冊の手帳にまとめられているというのが重要なポイントなんです。
ママにとってもお子さんの成長記録のひとつとしてみることができます。その一方で、医療者も母子手帳をみればこれまでの経過を知ることができ、たとえ場所が違っても、診察する人が違っても、継続したケアを提供することができます。
母子手帳の中身は?
母子手帳は、各自治体で製作されます。その内容は、妊婦健診の結果などをはじめ、妊娠中の経過、乳幼児期の健診の記録、予防接種の記録、乳幼児身体発育曲線など、全国共通の内容として必ず盛り込まなければならない内容と、各自治体独自に盛り込んでもいい内容とがあるんです。
そして、これまでの経過を記載する部分だけではなく、ママの気持ちを記載する欄や妊娠・出産・育児に必要な知識や情報に関する事柄も記載されているので、一度よく読んでみるといいですよ。
母子手帳の内容は、約10年ごとに大きな見直しがおこなわれています。ご自身の母子手帳や上のお子さんと下のお子さんの母子手帳をみくらべてみると、違いがわかるかもしれません。
母子手帳をもらったら……
母子手帳交付の際に、窓口で母子手帳の内容と使い方の説明がなされますが、母子手帳をもらったら、「子の保護者欄」「妊婦の健康状態等」「妊婦の職業と環境」など、記載できる部分はきちんと記載しておきましょう。
先ほどお話ししたように、母子手帳は誰が見てもこれまでの経過がわかるツールです。万が一、なにかあってかかりつけ医以外を受診するとなったとき、母子手帳に必要なことが記載されていないと、一から情報をとらなくてはなりません。
意外と多い!?記載のない方
母子手帳の必要事項を記載していない方って意外と多いんです。私が働いていた病院は、観光地が近いせいもあって、旅行中の妊婦さんが救急車で運ばれてくることも少なくありませんでした。そのようなとき、やはり頼りになるのが母子手帳なんです。
救急で妊婦さんが運ばれてきた場合、今、妊娠何週何日か、初産婦なのか経産婦なのか、経過は順調かということはもちろん、感染症の有無などは血液をあつかう産婦人科のスタッフにとっては重要な情報なんですよ。
母子手帳だけでなく、妊婦健診受診表や補助券も同じことを何度も記載しなければならないので、少しめんどうですが最初に記載しておくといいと思います。長い期間使うことになる母子手帳、たくさん活用してくださいね。
医療短期大学専攻科卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。