紗耶香(さやか)は夫の大悟(だいご)、娘の陽菜(ひな)との3人家族。紗耶香の友人である葵(あおい)が妊娠したこともあり、陽菜は赤ちゃんに興味津々。葵がよく遊びにくるからか、最近では自分に妹ができると勘違いしています。そんな娘のことを微笑ましく思っていた紗耶香ですが、陽菜の何気ない一言である事実に気づいてしまい……。
仕事が忙しい夫。パパと遊びたい娘
夫の大悟は仕事が忙しいらしく、残業が続いています。そんな夫の体を心配する紗耶香。そして、陽菜がパパと遊びたがっていることを伝えます。次の休日にみんなで遊びに出かけようと紗耶香は提案しますが、「休日出勤じゃなかったらな」と話す大悟。とはいえ、夫も娘のことが大好きなので楽しみにしているようです。
そして、紗耶香の親友である葵が妊娠した話題に。葵は妊娠してから、先輩ママである紗耶香の家によく来るようになりました。そして葵がいると、陽菜はお腹を触るなど赤ちゃんに興味津々。幼稚園で「お姉ちゃんになるんだ!」と言ったらしく、先生から「おめでとうございます」と言われてしまいました。大悟は、「そんなに妹を欲しがってるなら、第二子を考えてもいいかもな」と話します。
安産祈願のお守りを購入して…
数日後、大悟は休日出勤で娘と遊べず。夕方になって紗耶香は大悟に連絡。娘と一緒に公園へ行ったことを伝えました。公園の後は、陽菜がお参りしたいというので神社に。葵の出産がそろそろなので、近所の安産祈願の神社へ行きました。
陽菜がお守りも買いたいと言ってきかず……。購入したお守りを葵に届けようと家に寄るものの、誰もいなかったと話しました。すると大悟は、「連絡もしないで押しかけたら迷惑だろ?無理に押しかけるようなことはやめろ」と強い口調に。
なんで大悟が怒っているのか分からずにいると、「葵さんは妊婦だから、ストレスとか与えない方がいいと思っただけ」と言います。「それじゃあ、そろそろ仕事に戻るわ」と言い、会話は終わりました。
お腹の子は誰の子!?
後日。大悟から「夕方に送ってきたLINEは何?」と紗耶香のスマホに連絡がありました。「書いたまんまだよ。私たち、離婚しましょう」と返します。急なことで大悟は訳が分からず……悪い所があったら直すから言ってくれ!と離婚に納得していない様子です。
「仕事も終わったしこれから帰るわ」
「私なんかよりも妊婦さんの傍にいてあげなよ」
「え?」
紗耶香は娘の陽菜を連れて実家に帰っており、自宅には誰もいないと伝えます。「妊婦って誰のことだよ……?」という大悟に、「私たちの身近にいる妊婦って言ったら葵しかいないじゃない。あの子のお腹の中にいるのはあなたの子どもなんでしょ?」と言いました。
葵と不倫はしていないと話す大悟に対し、紗耶香は続けます。「この前、私と陽菜が葵の自宅に安産祈願のお守りを持って行ったとき、あなた葵さんの家にいたよね?私たちが家に着いたとき、慌ててカーテン閉めてたよね?上半身裸で」と話します。
「葵さんの夫は出張中だから弟さんじゃないの?」と言う大悟。なぜ葵の夫が出張に行っていることを知っているのか、大悟に尋ねました。紗耶香から聞いたのかな……と言いますが、「葵の夫が出張に行っているのは嘘だからね」と衝撃の事実を突きつけます。
葵の夫はかなり前から妻の不倫に気づいており、決定的な証拠を押さえるために芝居を打っていたのです。「自宅に監視カメラとか仕掛けてるんじゃなかったかな?私はまだ見てないけど、旦那さんから証拠は集まったって連絡があったし」と紗耶香は話しました。
娘の親権が欲しいと主張する夫
紗耶香が2人の不倫に疑うようになったのは、陽菜の一言でした。葵は陽菜に、「お腹の子のパパは陽菜ちゃんのパパだよ」とこっそり伝えたそう。夫に証拠を突きつけられた葵は不倫を白状したらしく、夫にバレないように育てる予定だったと話したようです。
一方の大悟は、離婚をして慰謝料も払うけれど陽菜の親権がほしいと言います。しかし、本当に陽菜のことが大事なのであれば、離婚してから葵と付き合うべきで……。しかも、パパと遊ぶことを楽しみにしている陽菜との約束を破って不倫していた夫に、娘を育てられるはずがありません。「あなたには大事な不倫相手とお腹の子がいるでしょ?陽菜の父親だと言うなら、あの子をこれ以上悲しませるようなことをしないで!」と言い放ちました。
その後、紗耶香と大悟、葵夫婦は離婚。どちらにも慰謝料を請求しました。養育費と慰謝料の支払いが家計を圧迫し、大悟と葵は結婚したものの関係は最悪。1年を待たずに離婚したと聞きました。この件から数年たち、紗耶香は新しい夫と陽菜、そして新たに生まれた妹の4人で幸せな生活を送っています。
不倫がきっかけで家族、親友という関係がバラバラにーー。始めるのは簡単、終わらせ方が難しいのが不倫と言われますが、待っているのは笑顔のない未来……。大切な人を裏切ることなく、家族の笑顔と思いやりを大切にしながら生きていきたいですね。