両親にうれしい報告
不妊治療を始めて4カ月が経ったころ、孫ができるのを心待ちにしていた両親にやっとうれしい報告ができました。
両親はとても喜んでくれ、「体を第一に考えて無理をしないようにね」と私の体のこともすごく心配してくれていました。
想像を超えるつらさ…
妊娠がわかると同時につわりが始まり、途切れることのない吐き気に苦しみ、嘔吐する日々が続きました。食べ物は食べた瞬間すべて吐き出してしまい、水を飲むのも難しい状態でしたが、健診で相談すると「必要なら点滴しましょうね」と言われるのみ。
そんな生活が1カ月続き、痩せていく私を見て心配した夫が「1週間くらい(私の)実家で休ませてもらおうよ」と提案してくれ、母に電話でお願いすることにしました。
母から思いもよらない言葉
ところが、母からは「しんどいって言っても、つわりは病気じゃないでしょ。甘えてたらあかん! これから母親になるんやからしっかりしなさい」との返答が。まさか活を入れられ、断られるとは思っていなかったので、私は頭が真っ白になり、泣きながら電話を切りました。
電話から2週間後の健診で、食事や水分がとれていないために24時間点滴が必要と診断され、そのまま緊急入院に。夫が仕事中だったため、こわごわと母に電話し、入院すること、入院するための荷物を届けてほしいことを伝えました。
すると母は「そんなにしんどかったんやね」と、やっとつわりのしんどさを理解してくれたのです。それ以降は私に寄り添ってくれたので、安心して弱音を吐けるようになったのを覚えています。
一番理解してくれると思っていた母から、否定的な言葉をかけられたのは本当につらかったです。出産後、母にそのことを伝えると、謝罪とともに母自身まったくつわりがなかったため、しんどさが理解できなかったことや、ちょうど私が電話をしたときに父も体調を崩し、通院の送迎などで忙しく余裕がなかったことを話してくれました。この一件で、お互いに余裕がないと相手のことを思いやるのは難しいと、改めて気づかされました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
著者:下川 美悠
2022年に不妊治療の末に長女を出産。理学療法士として病院勤務。現在は育休中で日々ワンオペ育児に奮闘中。長女の妊娠中や出産後のつらかったことや楽しかったことなど自身の体験を執筆している。