「漏らしたの？」はじめての生理に、クラス男子から心ない言葉をかけられて

小学校5年生になってから、茶色い汚れがショーツにつくようになりました。当時の私は、まさかそれが生理の前兆だとは知らず放置。それからしばらくして、学校で急に腹痛に襲われ……。そのとき何かが股から出た感覚がありましたが、授業中だったのでトイレに行けませんでした。

その後、体育の授業中に友だちから「おしりに何かついているよ」と言われ、確認すると赤い血のようなものが……！ 私の異変に気がついた友だちが先生を呼んでくれて、保健室に行くことになりました。そして保健室の先生から生理用ナプキンと着替えを渡され、「おめでとう」と言われたのです。

そこで初潮を迎えたことに気づいた私は、驚きと恥ずかしさでいっぱいに。着替えて教室に戻ると、男子から「お前、漏らしたのか？」とからかわれ、とても嫌な思いをしました。初潮の思い出は、うれしさよりも恥ずかしさや気まずさのほうが大きかったです。

家に帰り、母に生理になったことを伝えると、「これを使いなさい」とナプキンと生理用ショーツを渡されました。ただ渡されただけで、それをどう使うのか、生理中はどのように過ごしたらいいのかは教えてもらえず少し戸惑いました。

ただでさえ、初めての状況に陥り不安でいっぱいだったので、母にはもう少し詳しく説明してほしかったです。その日の夜は赤飯が炊かれ、父や祖父母にも初潮を迎えたことが知れ渡り、気まずい思いをしました。このように私にとって初潮の思い出はあまり明るいものではありませんでした。

私が初潮を迎えたころは、まだ性の変化や体の成長に対してオープンに話せる環境がありませんでした。よくわからぬまま初潮を迎え、クラスメイトの男子からはからかわれ……なんだかいい思い出がありません。自分の子どもが初潮を迎えるときはしっかりと不安を取り除いてあげたいと思います。

著者／栗田綾
監修／助産師 松田玲子