生理中に体調を崩した私
私はもともとお酒が強いタイプです。ある日、トランスジェンダーの友人と飲んでいたとき、私は生理中でした。「大丈夫だろう」といつものペースで飲んでいると、予想以上に酔ってしまい、私は頭痛と腹痛で動けなくなってしまったのです。
しばらく店で休ませてもらったものの閉店の時間が近づきます。それでも体調が回復せず、自宅が遠かったのでどうやって帰ろうか悩んでいると、友人が「うちに泊まっていきなよ」と言ってくれました。
トランスジェンダーの友人は、20歳までは女性の体で生きてきました。生理や生理痛もひと通り経験した彼は、私の体調不良に寄り添ってくれたのです。タクシーを店の前まで呼び、私を支えながら乗せてくれた彼は、私をタクシーに乗せたまま途中でドラッグストアに寄り、素早く買い物を済ませてくれました。買ってくれたのは、鎮痛薬にカイロ、ナプキンなどです。
女性のつらさがわかるからこその気配り
家に着くと、「お酒を飲んでから4時間以上は経ったから、もう鎮痛薬を飲んでも大丈夫だよ」と言って薬と水を手渡してくれました。ほかにも「寒くない?」と心配し、暖房や毛布の準備をしてくれたり、側にいて背中をさすってくれたりしてくれたのです。「俺も女だったから、生理のつらさはわかるよ。やってほしいこともね」と彼は笑いながら言っていました。
私が今まで付き合った男性は生理だと伝えると、「大変だね」「無理しないでね」と声をかけてくれたものの、彼のように寄り添った行動をしてくれる人はなかなかいませんでした。鎮痛薬と彼のやさしさのおかげで、しばらくするとすっかり頭痛と腹痛がなくなった私。この一件で、彼が女性からモテモテな理由がわかった気がします。
トランスジェンダーの友人のやさしさと気づかいには本当に感激しました。まさに神対応をしてくれた彼! 彼とは友人ですが、思わず惚れてしまいそうな出来事でした。
※生理中はアルコールを分解する力が低下しているので、アルコールがまわりやすくなります。また、経血が排出されることで貧血や脱水にもなりやすい状態です。その状態で、アルコールを摂取すると血中のアルコール濃度が上がって、頭痛やめまいなどを引きおこす恐れもあります。さらにアルコール摂取によって、血行が良くなり出血量が増えます。代謝が悪くむくみやすかったり、精神的に不安定になったりする時期でもあるので、飲み過ぎには注意しましょう。
著者/匿名
イラスト/アゲちゃん
監修/助産師 松田玲子
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