私が初めての育児に悪戦苦闘していたころ、夫の仕事はかなりの激務になっていました。深夜残業や休日出勤が続き、いつもはタフな夫もさすがにしんどそう。家族のためにがんばってくれているのだから、家事・育児は私ががんばらなくちゃと思っていたのですが……。
とうとうダウン!
「仕事が忙しい夫に負担をかけないように」と家事・育児を一人で抱え込み、必死にがんばる毎日。家事・育児に休日はないけれど、赤ちゃんといっしょに昼間ゴロゴロしている時間もあるし、そこまで大変じゃないと思い込もうとしていたかもしれません。日ごろの無理がたたったのか、ある日、高熱を出して寝込んでしまいました。
激務の夫に頼るしかない
病院に行って早く治そうにも、乳児を抱えて高熱でフラフラの状態では病院までたどり着くことすらままなりません。実家も飛行機を利用しないといけない距離で、両親に頼ることもできず、結局夫に連絡し、仕事を調整して帰宅してもらうことに。
夫はもちろん、おそらく夫の同僚の方にもかなり負担をかけてしまったのではないかと思います。自分さえがんばれば……と思っていたけれど、それにも限界があることに気付きました。
本音を言える関係に!
その後、夫と話し合い、「しんどい」という本音を言えずに家事・育児を丸抱えしようとして倒れるくらいなら、無理のない程度に分担するなり、便利な家電などを導入して負担を減らすなり工夫しよう、ということになりました。
専業主婦なのに多忙な夫に家事を分担してもらうことに最初は抵抗も感じましたが、家庭がうまく回り、家族が笑顔で過ごすためにはそのほうがよかったんだなと、今では納得しています。
育児は子どもの手が離れるまでずっと何年も続くもの。自分ひとりのがまんでなんとかしようとせず、しんどいときはきちんと本音を伝えられる夫婦関係をつくっていきたいです。
著者:奥田美紀
二児の母。IT企業にてSE・プログラマーとしてシステム開発やWEBサイト運用等をおこなう。夫の転勤や子育てのために退職し、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。