噂好きでおませな友人
私の小学校のときの友だちは「噂話」が大好きな子たちばかりでした。特に性に関する話題となると、「キャーキャー」と騒ぎ立てることも多く……。その中でも特に1人、性の話題により関心を持っている子がいたのです。
その子は、「あの子、昨日までブラをしていなかったのに、今日からしてる!」「〇〇ちゃんのトイレの隣に入ったんだけど、ベリベリって音がした! あの子もう生理きてるよ!」など、性の話題に特に敏感で私たちに報告してくることも多くありました。
憧れ? 劣等感ゆえ?
その子自身、このときはまだ初潮を迎えていないようでした。だからこそ初潮に興味を抱いていたのかもしれません。
しかし当時の私は、自分に生理がきていることを「この子にバレたくないな……」という気持ちでいっぱいでした。知られることで、周囲に言いふらされるのではないかと思っていたのです。そのため、学校でトイレに入るときはなるべくその子と同じタイミングにならないようにし、ナプキンをはがす音を立てないように注意していました。
そんなある日、その子から突然「花子ちゃんは、もう生理きてる?」という質問が。
驚きのあまり、私はとっさに「まだきてるわけないじゃん!」と誤魔化してしまいました。誤魔化してしまったことは申し訳ない気持ちでしたが、そのとき私にとってはこれが彼女にできる精一杯の対応で……。するとその子は「だよね! 私も!」と、どこか安心したような表情を見せたのです。
解放された理由
その後、中学生になったころから、彼女の性に関する話題への執着はピタッと止まりました。なんとなく彼女に聞いてみると、「私もね、生理がきたの!」と、どうやらその子も中学生になって生理がきたよう。もちろん、中学生になり成長したことも考えられますが、その子が言うには「生理について話題にする必要がなくなった」とのことでした。
当時の私は「もう何か言われることはないんだ」と心の底からホッとしてしまったのですが、大人になった今振り返ると、彼女の言動は「生理」への憧れや「自分は周りとは違うのかも?」という劣等感みたいなものからくるものだったのかなとも感じています。
私も思春期に他人と比較して劣等感を抱いたことがありました。「初潮はまだなのかな」と思ったこともあります。とはいえ、周囲が不快になるようなことはしたらいけないなと子どもながらに思っていました。そのことで私自身生理のたびに「友だちにバレたくない……」と、少し憂うつな気分になってしまっていたからです。
私の娘が思春期になったとき、この子のようにならないように、私のような思いをしないように、しっかり話し合いたいです。
著者/花山 花子
イラスト/アゲちゃん
監修/助産師 松田玲子
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