無事に通夜を終えたものの、瓜田チャリさんは毒太と一緒に帰る気にはなれません。その日はお母さんや子どもたちと一緒に「寝ずの番」をするために葬儀場に泊まることにしました。
告別式では悔いを残したくなかったのに…
子どもたちが寝静まり、瓜田チャリさんもお母さんと寝ずの番を交代して眠ることにしました。翌日の告別式に向けて、改めて毒太の不倫に関することは一旦すべて忘れようと決めます。
お父さんとのお別れにちゃんと悔いを残さないように。
そうして迎えた告別式当日。義実家に泊まり義両親と一緒に来た毒太は、義両親のそばを離れません。そんな毒太を呼んで隣に座らせた瓜田チャリさんですが……配偶者として隣にいられることがいやになり、さらに毒太が勤務する会社の社長夫妻も来ていたため、結局不倫のことを忘れられず、葬儀に集中できませんでした。
それでも葬儀は進み、別れ花の儀式になりました。花を見ると、花屋の不倫相手が頭に浮かびます。顔面蒼白になり、動悸がする瓜田チャリさんでしたが、グッと堪えて花を1輪手に取りました。
お父さんごめんな、私、不倫されてん。幸せじゃなかってん。
瓜田チャリさんは涙を流し、お父さんに言えなかったことを心の中で謝るのでした。
通夜に集中できなかった分、告別式ではすべて忘れて悔いが残らないようにしたかった瓜田チャリさん。しかし、毒太や不倫相手の親戚が視界に入り、さらに葬儀には欠かせない花で不倫相手がチラつき……結局告別式だけに集中することはできませんでした。
それもこれもすべて毒太の不倫のせい。お父さんと過ごす残りわずかな時間……もう毒太に邪魔はされたくないですね。