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「大丈夫?」階段から落ちた父。険しい顔をする父にはとんでもなく恐ろしい心当たりがあって… #闇堕ちした妻 18

「妻の私が闇堕ちした理由」第18話。めぐみは、夫のてっぺいと息子のゆうきの3人暮らし。めぐみは、妊娠中に飲み歩いたり友人のさえの体型をバカにしたりするてっぺいの姿を見て呆然。また、出産後も夜遅くに帰ってきて、寝ているゆうきを起こすてっぺいや、突然押しかけてきて、めぐみに向かって「母親としての自覚が足りない」などと言ってくる義母に不満を募らせていきました。そんなめぐみの不満のはけ口はSNS。面と向かって言えないめぐみは激しい口調で愚痴や不満を書き込んでいたのです。

めぐみは妊娠中、母親から、祖母から譲り受けたというネックレスを渡されました。母親曰く、ネックレスは、昔、山奥のある村で男性に対して意見することはできなかった女性たちがつらさを吐き出した石を削った一部とのこと。また、「石を持ち歩けば言葉を飲み込まずに済んだと言い伝えられているの」と母親。

その翌朝起きると、てっぺいの顔にはいくつもの傷がありました。すると突然、ネックレスがズズッと動くような感覚がしためぐみ。首元を確認すると、つけていたはずのネックレスがありません。記憶がところどころ抜けてしまっていたのです。思い返せば、めぐみはてっぺいに強い口調で不満をぶつけるなど、自分が自分でないような気がしたり、記憶が抜け落ちていたりすることが多くなっていたのです。

焦っためぐみは、何か解決策はないかと、自分の症状をインターネットで検索。すると、碇川事件というものがヒットしました。この事件は、殺人を起こした碇川裕介という男性が、事件の取り調べの際、犯行時の記憶が断片的に欠如しており、もう一つの人格があることが発覚したというもの。めぐみは、碇川事件が何か自分の問題を解決してくれる手がかりになるのではないかと考え、医師の鴨居先生に自分の症状を話しました。そして、碇川事件を起こした犯人である碇川とも面会し、自分の身に起こっていることや、母親から譲り受けたネックレスのことを伝えます。

すると碇川は、めぐみが救われるためにはもう一度ネックレスを探し出し、しかるべき場所で供養するべきだと忠告。

さっそくめぐみはネックレスを探し出し、供養のためにある神社を訪れます。しかし、ネックレスを見た神主さんから、簡単に除霊できるものではないと言われ、すぐに次の候補の神社へ。2つ目の神社ではすぐにお祓いをしてあげると言われ、めぐみは53万を払ってしまったのです。てっぺいは勝手に大金を使われたことに激怒します。

 

その日、めぐみがソファーでうとうととしていると、再び……。

 

これは、自分を押し殺して自分に取り憑かれてしまった女性の話です。

もうひとりの私

妻の私が闇堕ちした理由

 

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妻の私が闇堕ちした理由

 

ソファーで寝落ちをしてしまっためぐみ。すると、ゆうきを出産し、退院した直後に夢で見た恐ろしい姿の自分が再び現れ、めぐみ自身にささやきます。

 

「あーあーせっかく旦那に言い返せるようになってきたのに」「結局根本は変われないってことね……」

 

そして「私があなたになる」と言葉を続けました。

 

翌朝、目を覚ましためぐみがキッチンへ向かうと、ゆうきをおんぶしながら朝食を作るてっぺいの姿が。そのてっぺいは、家事や育児をめぐみに押し付けるてっぺいではなく、家事や育児を積極的に担う、めぐみがずっと父親として求めていたてっぺいの姿だったのです。

 

その姿を見ためぐみは、まるで自分の人生ではなく他人の人生を疑似体験しているような感覚に。

 

そして、めぐみは父親のお見舞いに向かいました。どうやら、父親は階段から落ちて足にヒビが入ってしまった様子。軽傷で元気そうな父親でしたが、どこか表情が曇っていました。

 

帰ろうとしためぐみを呼び止めた父親は、何かを伝えようとしているようでしたが、「車に気をつけてな」とだけ……。

 

めぐみは不思議に思いながらも病室を後にしました。

 

これはもうひとりのめぐみの話。

 

ある日、目を覚ますと、いつも奥底で眠っていた私が表に出ることができるようになります。

 

てっぺいへの不満をため込み、思ったことを相手に伝えられず我慢し続けたことから、言いたいことを何でも言えるもうひとりの自分が表に出始めたのです。

 

そして、言いたいことをなんでもさらけ出す自分が完全にめぐみさんの身体を支配しようとしていたのでした。

 

◇ ◇ ◇

 

めぐみさんが望んでいた日常というのは、てっぺいさんも当事者意識をもって家事や育児を担い、お互いが不満をため込まず穏やかな雰囲気で過ごすことなのではないでしょうか。めぐみさんの中にいる、相手への思いをなんでもさらけ出せるもうひとりの自分。めぐみさん自身が幸せになるために、もうひとりの自分とこれからどのように向き合っていくのか、誰かに相談したりしながら考えていけるといいですね。


バラシ屋トシヤさんのマンガは、このほかにもブログやInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。

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      なにやらオカルトなことになってきましたな

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    著者プロファイル

    マンガ家・イラストレーターバラシ屋トシヤ

    懐かしい物を集めることが趣味なWeb漫画家。背中のゾクゾク感がクセになるホラー漫画と、シュールな笑いに引き込むギャグ漫画を展開中。

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