義両親は必ず一緒に食事をする
わが家は夫と私、そして義両親との4人暮らしです。食事は、私たち夫婦と義両親は別々で食べています。義両親はとても仲よしで、昔ながらの価値観を大事にしている部分もあり、基本的に「ごはんはできるだけ夫婦そろって3食一緒に食べる」と決めているようでした。
アクティブな義母は友人たちと出かけて外食することもしばしばで、そんなときは、義父のためにごはんを用意してから出かけていくほどです。
ある日のこと。夫が外出していて家にいるのは義両親と私だけでした。「夫はごはんを食べてくると言っていたし……」と、この日の食事は私ひとりだけ。手の込んだ食事を作る必要もなく、もともと雑なジャンク飯が大好きな私は、白米にマヨネーズをかけただけのジャンク飯を作って食べていました。
ジャンク飯が義母を救う!?
すると、そのジャンク飯を見た義父がひと言。「懐かしいなぁ、実は私もそういうジャンキーなごはんが大好きなんだよ。インスタント麺を鍋のまま食べるとか、たまにしたくなるよなぁ」と。
さらに続けて「母さんは出かけるときに私の分のごはんを作ってくれるからさ。もちろんありがたいんだけど、ひとりのときに自分の好きなものを食べたくもなるんだよ」と言うのです。すると、これを聞いた義母はムッとするでもなく「え、そうなの? なんだ! じゃあ私がいないときに、無理してごはんを作らなくていいじゃない!」と、ぱあっと華やいだ笑顔を見せました。
もともと義母は家事が苦手な人。料理も義務感からこれまで頑張っていたのだと思います。義父も「うん、母さんがせっかく頑張ってくれたからいただいていたけど、これからは無理しなくていいよ。私もたまにジャンクフードを楽しむのもいいかもしれない」と返していました。
そしてこれをきっかけに、義母は義父ひとりになる際は、ごはんを準備するのを本当にやめたようです。
私の何気ない行動が、熟年夫婦である義父母の生活スタイルに影響を及ぼすとは思ってもいませんでした。もちろん、年齢的なところもあり、義父がジャンク飯を食べるのはごくたまに。義父なりに気をつけながら楽しんでいるようです。
長年のルーティンをさっぱりやめてでも相手がやりたいことを素直に受け入れられる……そんな義父母の柔軟さが、いつまで経っても仲よしでいられる秘訣のひとつなのかもしれないと感じた出来事でした。
著者/つちやです
イラスト/アゲちゃん
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