「人形がいないと嫌だ!」娘をなだめた実家の母のアイデアとは?
私が独身時代から大切にしていた全長60cmの人形は、いつしか娘の相棒になりました。娘が2歳になり歩けるようになってからは、どこへ行くにも人形を連れて歩くように。娘とほぼ同じのサイズの人形を連れて歩く姿はとてもかわいく、いつもほほ笑ましく見ていました。
あるとき、県外の実家へ泊まりで帰省することに。娘が人形を持ち歩くのは自宅内のみなので、帰省の荷物には入れませんでした。しかし実家に着いた当日の夜、娘を寝かせていると突然「人形がない!」と泣き始めてしまいました。「ママがいるから大丈夫よ」と言っても、聞く耳を持ちません。その後も、たびたび夜中に起きては思い出したかのように娘は泣き叫びます。その晩は、まともに寝られませんでした。
翌朝、玄関先から「あれ? 娘ちゃんにお手紙が来てるよ!」と母の大きな声が。なんと母は「娘ちゃんへ 人形ちゃんは今お友だちの家で遊んでいるから、楽しいよ! 人形ちゃんより」と書かれた手紙を持っていたのです。笑顔の人形のイラストも添えられており、娘は「えー! 人形ちゃんも遊んでるの!?」と、とってもうれしそう。どうやら母が、娘を安心させるために人形になりきって手紙を書いてくれたようです。その晩、娘は気持ちの整理がついたのか朝までぐっすり寝たのでした。
手紙をもらって以来、人形も人形の世界で楽しんでいると思えるようになった娘。とはいえ、今でも毎日一緒に遊ぶほど人形のことが大好き。娘がぐずったときは、母を見習って対応していきたいです。
著者:吉川おふみ/30代女性・主婦。2歳の娘を持つ母。日々おしゃべりが上達する娘との会話を楽しみながら育児に奮闘している。体に良いものをおいしく食べることが大好き。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています