翌日出社をすると、妊娠中の後輩に「つわりがつらい」と話しかけられてしまいます。“今はあまり聞きたくない話題なんだけどな……”そんな風に思いながらも、とっさに前向きな言葉を返すのですが、後輩は「妊娠したことない先輩に何がわかるんですか」と言ってきたのです。
さらに、後輩は「産みたくなんてなかったのに!」と吐き捨てるように口にしました。翔子はその言葉を聞いた瞬間、これまで我慢していた心の糸が切れてしまいました。「だったら私にその子ちょうだいよ!」強い口調でそう言うと、世の中には子どもが欲しくても授かれない人もいると反論したのです。
そして、翔子は逃げるようにその場を立ち去ると、夫に遭遇。夫に泣きつくと、「ただ子どもが欲しいと願ってるだけなのに、なんで私には叶わないの!?」と泣きながら訴えたのでした。
妻が目を覚ますと、夫がやさしい提案をしてくれて…
©森脇葵/ビーグリー
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夫の提案で2人は散歩に行くことに。
カフェでコーヒーを飲みながら何気ない会話をしていると、
突然夫に謝った翔子。
「ごめんね、裕ちゃん」
「なんで翔子が謝るの?」
「子どもがいる人生はきっと楽しいだろうね。
でも今だって充分幸せだよ」
「でも普通だったら結婚して
子どもがいてこそ幸せなんじゃないの……?」
翔子がそうに言うと、
「幸せの定義なんて人それぞれじゃないかな」と返す夫。
「あのとき翔子が泣いてくれて
少しだけホッとしたんだ」
「これだけは言わせて。
君とずっと一緒にいられることが僕の幸せなんだ」
(産みたいから産まなきゃって意地になってた私。
好きな人が傍にいてくれる幸せを忘れてた)
夫の言葉を聞いて、“もう少し肩の力を抜いてみよう”
そんな風に思った翔子。
そして、カフェの帰り道、ノラ猫に遭遇した翔子たちは
猫を飼うことを決意したのでした。
翔子を少しでも元気づけるため、会社を休んでお散歩に誘ってくれた夫。夫の本音を知れたことで気持ちがラクになれたほか、翔子自身も好きな人が傍にいてくれるという幸せに気付けたのでよかったです。肩の力を抜くことで、また違った景色が見えてくるのかもしれません。
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監修/助産師 松田玲子
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