その夜、私はトイレに行きたくなり深夜に目覚めました。
寝ぼけまなこを擦りながら、トイレに行くついでに祖母の様子も見ておこうと思ったのですが……?
もう疲れちゃったよ…
すぐさま祖母は救急車で病院へと運ばれ、心不全ではありましたが一命を取り留めました。
このことをきっかけに、両親の夫婦仲は急激に悪化。
数年後、祖母が亡くなった後に離婚となりました。
その後、りささんと母は2人暮らしに。
りささんは成長するにつれて、母が人の気持ちを察したり、空気を読んだりといったことが苦手な気質であることを理解します。
高校を卒業し、働き始めたりささん。
仕事をしている間は、うつを発症した母のことを忘れることができていました。
そんなある夜、高校時代の同級生・ゆうたに食事に誘われ断った際、今までに感じたことのない動悸とめまいを感じます。
早く帰って休もうと帰路を急ぎましたが、たどり着いたわが家では、母が知人を呼んで大騒ぎしていました。
母のことや自分の居場所がないことに心が疲れてしまったりささんは思わず家を飛び出し、吐き気を感じながら嗚咽を堪えるのでした。
心休まる場所がないというのは、誰にとってもつらいことでしょう。
母の面倒をみなければならない責任感と、どうして私がという気持ちに押しつぶされそうになるりささん。
家から離れることで、少しでもりささんの心が回復してほしいと願うばかりですね。