空手の試合中に
私が初潮を迎えたのは中学3年生のとき。生理の知識はあったものの、当時はまだおぼつかない様子で対処していたことを覚えています。
中学を卒業し、進学した先は女子高。そこで私は空手部に入部しました。初心者だった私は、必死に黒帯を取得し、地域の試合に参加することに。初めての試合ということもあり、男性顧問の気合いはすさまじいものでした。
初対戦の相手は、私より背の高い同学年の人。「これから初めての試合が始まる。今までの成果を出し切るぞ!」と、真っ白い道着を着た私は興奮状態に。
そして、試合がスタート。始まった瞬間、下腹部に痛みを感じましたが「緊張かな?」と思い、気にせず試合に集中しました。相手が体勢を崩したそのとき、私は何度も練習してきた上段廻し蹴りを繰り出したのですが、その瞬間、下半身にぬるっとした感覚が……!
「え! 何?!」と感覚に驚きつつも、試合の興奮でそれどころではなかった私は試合を続行。
トイレで確認すると
すると突然、試合を中断する合図が。「なんだろう」と不思議に思いながら定位置に戻ると、コーチから「お前……漏れてるぞ。すぐトイレに行ってこい」と言われました。
漏れてると言われ驚いた私は、タイムをとってトイレへ。個室に駆け込み道着をおろしてみると、なんと道着の股部分が真っ赤に染まっていたのです! まさか試合中に生理が……しかも経血漏れで道着を汚してしまうなんて、と私はショックでいっぱいでした。
さらに、大会の最中だったので男女問わずいろいろな人に見られていた恥ずかしさから、私は試合会場に戻ることができず、辞退することになってしまいました。
試合中、生理がきていたことにまったく気がつかなかった私。大勢の人の前で経血漏れを起こしてしまい、とても恥ずかしい思いをしました。同じ思いは二度としたくないと思った私は、それからしっかりと生理周期を管理するようになり、予定日近くにはナプキンをつけておくなど対策を徹底しています。
著者/松浦苧麻
イラスト/マメ美
監修/助産師 松田玲子
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