専業主婦をうらやむ夫
第2子となる長男を出産したとき、私は1年間の育休を取得しました。長男はとにかく寝ない子で、背中スイッチも敏感。夜は1~2時間おきに起きて、昼も抱っこじゃないと寝ない、ということがよくありました。
そんな中、毎日家にいる私を見て、「〇〇は今、専業主婦状態だもんね。いいなー」とたびたび言ってくる夫。そのたびに私は「そうだけど……。仕事みたいにきっちり休憩時間あるわけじゃないから、結局24時間、長男のお世話だし、こっちもこっちで大変だよ」と返しながらも、専業主婦を軽視されているようでモヤモヤしていました。
自宅保育の経験して変化が!?
長男は育休明けの1歳ちょうどから保育園に入園し、先生から「保育園に通っている状態に慣れさせるために、ご両親がお休みでもしばらくは登園させてください」と言われ、そうしていました。そんな長男が1歳半になったころ、新型コロナウイルスが大流行し、夫が平日休みの日は長男の保育園を休ませて自宅保育をすることに。
私は平日に毎日仕事があるので、夫がひとりで自宅保育をすることになります。何度か自宅保育を経験した夫の顔が、ある日明らかに疲れていたので話を聞くと、夫は「いや、専業主婦ってめちゃくちゃ大変だわ。俺には無理だ、仕事しているほうがいい」とのこと。
そして、「朝ごはん作って食べさせて、おむつ替えて着替えさせて歯磨きして、食器片づけたり洗濯したりしたら、もうお昼ごはんを作る時間だもん……休む暇ないわ」と言ったのでした。
あれだけ「専業主婦がうらやましい」と言っていた夫が、数回の自宅保育を経験して「専業主婦は大変。俺には無理!」と意見ががらりと変わったことに驚きました。実際に体験してもらうことで、夫に育児の大変さを理解してもらえてよかったと思っています。
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作画/ぐら子
著者:吉川 みきな
15歳女の子と5歳と1歳の男の子の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。