不仲な姉から突然の連絡
26歳の私は独身で、悠々自適にひとり暮らしを楽しんでいます。そんな私はプリンをモチーフにしたキャラクター「リンリンプリン」にハマっていて、新しいグッズが発売されるたびに買ってしまいます。
仕事で嫌なことがあっても、推しのリンリンプリン様が癒してくれる生活に、私は心の底から幸せを感じていました。
そんなある日、3歳年上の姉から着信が。正直、私は彼女のことが苦手です。あまり仲がよくないので、姉が私に連絡してくることは滅多にありません。なんだか嫌な予感がしましたが、仕方なく電話に出ることに。すると、姉は「あんたに用があるから、今すぐ帰ってこい!」ときつい口調で言い、電話を切りました。
家族が私に求めてきたことは?
姉に逆らえない私は、しぶしぶ実家へ。姉は派手な印象で気が強く、私は地味なタイプです。昔から姉妹間でよく比較されていて、両親は姉のほうをかわいがっていました。
実家に着くと、母は「やっと来たわね。相変わらずとろい子」と言い、父は「お姉ちゃんはどんどん美人になっていくというのに、お前は会うたびに地味度が増していくな」と笑います。
一気に嫌な気持ちになりましたが、用を済ませて早く帰ろうと思い、私は用件を聞きました。すると、両親が姉のもとに舞い込んできたお見合話について話し始めました。お相手は父の取引先の社長の息子だそうですが、姉はこのお見合いを渋っているのだとか。
取引先の社長の息子ということもあり、父はなんとしてもこのお見合いを成功させたいようですが、姉は「こんな陰キャと結婚なんてできるはずがない! 絶対無理!」とごねます。どうやらお相手は冴えない男性だったようで……。
写真に映る人物はまさかの…?!
姉が私を呼び出したのは、私にお見合いをさせるためでした。父としても、実の娘であれば問題ないと思っているようで、「お前が結婚すればいい。そうすればお前もようやく親孝行ができるだろ」と言います。
姉は「陰キャは陰キャ同士結婚するのが一番でしょ! 地味なあんたにぴったりよ。将来の社長夫人になれるし良かったじゃない。譲ってあげるんだから、私に感謝してよね♪」とニンマリ。
ひどい言葉を浴びさせられたうえに、勝手に自分の将来が決められていき私は憤りを隠せませんでした。しかし、例のお見合い相手の写真を見て、私の心は一変!
うれしくて涙が止まらなくなり、「私、この人とお見合いしたい!」と宣言しました。
結婚を決めた私に家族は?
その理由は、彼があの「リンリンプリン」のキャラクターデザイナーだったから。リンリンプリンファンの間では有名な人物で、私も憧れていました。まさか、彼とこんな形で出会えるとは思いもよりません。
その後、お見合い相手の彼と直接会い、「リンリンプリン愛」を伝えると意気投合。まさに運命の出会いだったと思います。あっという間に結婚が決まり、私は再び実家へ挨拶へ行くことになりました。
そして当日。私の隣にいる彼の姿を見て、父・母・姉はびっくり。それもそのはず、実は彼の本当の姿はさわやかイケメン。写真に写っていた彼は、仕事が大変な時期でほとんど寝ていない状態だったのだとか。
誰もが振り向くほどのイケメンな彼を見て、姉が目の色を変えました。私が少し席を外した隙に姉は彼に接近し、誘惑し始めます。
自己中な要求をする家族の末路
しかし彼はまったく動じません。その後もありとあらゆる手段で、彼に近づこうとする姉。ついには私の住むマンションに父・母・姉の3人で突然押しかけてきました。私のことを掴んで「私の婚約者を奪いやがってぇ!」「早く別れなさいよ! あんたなんかよりお姉ちゃんのほうがお似合いでしょ」と脅し始めます。
ちょうどそのとき、遊びに来た彼が3人を制止。彼は私を抱きしめながら「僕の大切なハニーになんてことするんだ! 彼女からずっとあなたたちの話は聞いていました。けれど、実の娘にここまでのことをするなんて……。このことは父にも伝えます。今日はお引き取りください」と一喝。
義両親は私のことをとても買ってくれていて、いい関係を築いていたこともあり、これまでの私の状況にすごく同情してくれました。そして、私を守るために父の会社との契約を打ち切ることに決めてくれたのです。
父は大口の取引先である、彼の父の会社から見捨てられ失意のどん底に。実家はかなり厳しい状況に陥っているようです。こうして、ようやく実家から解放されました。これからは私のことを大切にしてくれる彼と義両親にたくさん感謝しながら、幸せな生活を送りたいです。
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