子どもたちがハマっていたセリフ
娘と息子が家でハマっていたセリフが、「誰かたすけてー」という言葉。わざと布団の間に挟まったふりをしたり、棒にぶら下がったりしては「誰かたすけてー」。それを聞いて、私が「はいはい」と助けに行くのがお決まりの流れでした。
そんな息子を連れて買い物に行ったときのことです。息子がお菓子コーナーの前で、あれこれとお菓子を決められずにいました。選んでは「やっぱりちがう」と別のお菓子を見る息子に、しびれを切らして「もう次に決めたやつにしようね」と言いましたが、案の定息子は「やっぱりあっちがいい」と駄々をこねました。
気持ちに余裕がなくなっていた私は、「もう決めたでしょ!」と息子を抱えて移動しようとしたとき……。
血相を変えて走ってくる店員さん
息子がいきなり抱っこされたままのけ反り、大声で「わー! 誰かたすけてー!!」と叫んだのです! 思わずギョッとして、「ちょっと! シッ!」と言いますが、それが楽しいのか再び「誰かたすけてー!!」と叫ぶ息子。
息子の声を聞いて、店員さんが走ってきました。慌てた店員さんに「どうされましたか?」と聞かれ、「すみません、すみません! あの、イヤイヤ期で……」と、誘拐と間違われそうな状況にハラハラしながら説明する羽目になりました。
店員さんが来たことで息子が人見知りを発動し、「ママ、だっこー」と言ってきたのであらぬ疑いはなくなり、店員さんも親子であることを理解してくれました。ただ、他のお客さんの視線も突き刺さり、本当に恥ずかしかったです。息子は遊んでいたつもりでしたが、私としてはとにかく焦った体験談でした。
著者:山口 花/30代女性・ライター。田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。
イラスト:まげよ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています