こんにちは。離乳食インストラクターの中田 馨です。「五感」という言葉を聞いたことがありますか? 五感とは、味覚、視覚、聴覚、触覚、嗅覚のこと。私たちは食事をするときに五感で感じながら食べています。今日は、食事と五感のかかわり方、大切さのお話をします。
食事のときに感じる五感とは?
五感は、食事のときにどんな関わりを持っているのでしょうか?
【味覚】
舌などで、感じる感覚です。うま味、甘み、塩味、酸味、苦味などの味を感じながら食事をしています
【視覚】
食べ物や食器、周りの環境を見ながら私たちは食事をしています
【聴覚】
食べ物の音、周りの人の話し声などを聞きながら食事をしています
【触覚】
手で触る、感触を味わいながら食事をしています ・嗅覚 食べ物の香りを感じながら食事をしています
【嗅覚】
食べ物の香りを感じながら食事をしています
食を一番感じる五感って?
このような五感ですが、五感の中で食を一番感じる感覚は何だと思いますか? これまで離乳食講座でこのお話をすると、多くの方が【味覚】と答えます。私も食のことを勉強するまではそう思っていました。でも実は【視覚】も重要です。
自分のことに置き換えて、想像してみてください。「親友と、おしゃれなカフェでおいしいと評判のケーキセットを頂く」。 とっても楽しくておいしい時間ですよね。
では、同じケーキセットを 「体育館のど真ん中で、ひとりポツンと食べる」のはどうでしょう。 同じケーキセットでも、おそらくおいしく感じないのではないでしょうか? このように、食の場面で視覚は大切な役割を持っています。
ママができる五感を育む食事のポイント
視覚が大切というお話をしてきましたが、離乳食の時間にママができることは何でしょう。赤ちゃんの視点になって考えてみます。
赤ちゃんが離乳食を食べるときに見えるものは何でしょう?
・目の前の離乳食や食器
・離乳食を与える大人
・周りの家族
・目の前の部屋の様子
などだと思います。赤ちゃんが食べてくれないときに、ママは困った顔をするかもしれません。私の場合は怒った顔をしていました。その表情をなるべく笑顔にしてみましょう。「そうか、今日は食べたくない気分なのね」「少し時間を置いてから食べようか」「次のごはんのときに食べようね」と気持ちを切り替えてみると笑顔になれますよ。また、離乳食に集中できる環境をつくることも大切ですね。
もちろん視覚以外の五感も大切です。食べ物に触れることをどんどん経験させてあげてください。「おいしいね」「楽しいね」というママの声。食べ物を手づかみしたときの感覚。離乳食を作っているときの香り。さまざまな食材の味など食を五感で感じながら、食を楽しむ子どもに育てていきたいですね。