後日話し合うことにしたようこさん。しかし当日、タク男は不倫相手との子どもを連れてきます。子どもを盾にするタク男にショックを受けたようこさんは家を飛び出し、妹・たえの家に身を寄せました。
数日後、ようこさんが携帯を取りに家へ戻ると、アクセサリーや着物など、貴重品が根こそぎなくなっていました。
実はタク男は親から継いだ会社の事業投資に失敗し、倒産に追いやっていたのです。「仕事は順調だよ」と言っていた話は嘘で、ようこさんの持ち物を勝手に売ってお金に換えたよう。
借金の取り立てがようこさんの元にも来るようになり、生活がままならない状況に。
夫が原因で家族がバラバラに…
ようこさんは住んでいたマンションを差し押さえられ、タク男の両親も自宅兼事務所を差し押さえられました。
自分の実家を頼れないようこさんは、義父の助けで県外にある義父の弟家族に一時的にお世話になることに。
しかし、子どもを2人連れて転校の手続きや仕事探しをするのは大変だろうと心配した義両親は、2人の子どものうち、まだ小さい娘の美紀を預かると提案。
その結果、ようこさん家族は県をまたいで離ればなれに暮らすことになったのです。
ようこさんはその後すぐにアパートを借り、長男・健と2人暮らしを開始。
健に「おかえり」と言ってあげるため、いくつもの仕事を掛け持ちし、1日に工場、内職、八百屋と何度も場所を変えながら働くのでした。
夫の不倫から立て続けに不祥事が発覚し、平和だった生活を一瞬で失うとは、ようこさんも夢にも思わなかったでしょう。
ですが、どんなに夫を憎みこの状況をなげいても、無関係の子どもたちを悲しませるわけにはいきませんよね。
妹のたえや義両親が味方とはいえ、見知らぬ土地で子育てをしながら、1から生活を立て直すのは大変なもの。そんな中で子どもたちのために気丈に振る舞い、働き詰めるようこさんは、立派な女性ですよね。