ようこさん親子は住む家を差し押さえられ、取り立てから逃げるため県外へ。幼い娘は義両親が世話をすることになり、一家は離散しました。
ようこさんは長男の健とアパートで新生活を始めます。健に「おかえり」と言ってあげるためいくつもの仕事を掛け持ちし、1日に工場、内職、八百屋と場所を変えて働き詰めに。
以前はアクセサリーや着物などの貴重品を持っていましたが、家の差し押さえ前にタク男に勝手に売り払われ、家計は決してラクではありませんでした。
夜逃げした先での生活
ようこさんと健が暮らしていたのは、ボロボロの南京錠がついただけの引き戸と薄い壁で隔てられたアパートの一室でした。
風呂も玄関もなくトイレは共同で、静かに暮らしていても「子どもの声が響く」とクレームが来ることも。
ようこさんはパートの合間に健と公園で遊ぶようにし、そこで宿題を見ることもあったそう。
仕事のひとつである八百屋は給料が日払いで、ときどき野菜をもらえることも。すぐにお金が必要なようこさんにとっては、すごくありがたかったと言います。
新しい土地で子どもとの生活を立て直そうと、仕事に奮闘するようこさん。そんなときにアパートの住民から子どもの声がするというだけで叱責され、まさに泣きっ面に蜂状態に。
不運は重なりますが、公園で子どもと過ごすようにするなど、問題解決のためにできることを見つけるようこさんには見習うものがありますね。