ようこさん親子は住む家を差し押さえられ、取り立てから逃げるため県外へ。幼い娘は義両親が世話をすることになり、一家は離散しました。
ようこさんは家でできる内職と、工場、八百屋の仕事を掛け持ちし、長男の健が不安に思わないよう努めました。2人はアパートでつつましく暮らしていましたが、住人から「子どもの声が響く」と言われ、公園で息子の宿題を見るなど苦労も増えます。
以前ようこさんが持っていたジュエリーはタク男に奪われ、勝手に売り払われてしまい、とにかく経済的に厳しい状況。しかもタク男はようこさんが夜逃げする前、ようこさん名義の口座から現金をも勝手に引き出していたのです……
人のお金にまで手を出すなんて
ようこさん名義の口座にはようこさんが結婚後に得た給料が入っており、タク男が引き出したのは離婚届を出す前でした。
ようこさんがネットで調べると、この条件のお金は共有財産にあたり、返還を求めることはできないとあり、がっくりと肩を落とします……。
健との暮らしは、育ち盛りの子どもが食べていくのもやっとの状況。
離婚後の話し合いはもちろん、夜逃げなどが重なりきちんと慰謝料すら請求できなかったようこさんは、養育費だけは支払うようタク男に電話で催促します。
しかしタク男は払うと言うものの適当な受け答えを繰り返し、具体的な話をしないまま一方的に電話を切るのでした。
ようこさんのお金を勝手に引き出し、父親でありながら子どもへの養育費を出し渋るタク男。自分の目的のためにようこさんから金銭を奪うのは行動が早いのに、養育費の話をすると、のらりくらりとかわして逃れようとするのは卑怯ですよね。
会社が倒産して大変だったとしても、毎月少しでもお金を渡そうとする誠意が大切なはず。タク男からは妻子を大切に思う気持ちがまったく感じられないのが、ようこさんも許せないポイントではないでしょうか。