産後、30代で静脈瘤に
2人目を授かり、妊娠の経過も問題なく無事に2人目の元気な女の子が誕生しました。その後、入院中のベッドに横になっていると左足のふくらはぎの内側からくるぶしの辺りまでヒリヒリとした感触。朝になり、洗顔するため洗面所に向かおうと歩きだした瞬間、ズキンッズキンッと、足に脈打つ痛みを感じました。
朝の回診の時間となり、院長先生に足を診てもらうと、「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)だね。産褥期血栓塞栓症(さんじょくきけっせんそくせんしょう)になると大変だから、退院後は早めに検査して」とのこと。
特に妊娠・産後は、下肢静脈瘤や血栓症になるリスクが高くなるとのこと。そして血栓症は命に関わる可能性もあるとのこと……。真っ先に赤ちゃんや上の子、夫の顔を浮かべ涙が出ました。
退院後に総合病院で検査することに
産院で着圧ソックスを借りて過ごし、紹介状を書いてもらい、無事退院。総合病院で下肢静脈瘤の検査をすることに。
後日、総合病院で医者に診てもらうと、「妊娠2人目以降は、下肢静脈瘤になりやすいです。妊娠中は赤ちゃんで血管を圧迫します。お産のときにいきんで血管に圧がかかり、静脈の弁が壊れた状態。足の静脈の弁が壊れたことによって血液が戻りにくくなり、どんどん下に滞留する、これが静脈瘤」と、医師が説明してくれました。お産は本当に命がけだと改めて実感しました。
まずは採血をし、下肢エコーの部屋へ。紙パンツをはき、ベッドの上に立たされ、足のエコー画像を見ていきます。血栓はなかったものの、両足に下肢静脈瘤が認められました。太ももにある静脈の血管の弁が閉まらない状態で、手術や治療をしないと悪化する一方とのこと。緊急性はないけれど、生活に支障が出るのであれば早めの手術を勧められました。
手術方法は、「ストリッピング治療(弁不全を起こしている静脈を引き抜く方法)」やカテーテル治療、逆流を起こしている静脈内に医療用の瞬間接着剤を注入して固め、血液の逆流を止める「治療法血管内塞栓手術」、注射での硬化治療が挙げられましたが、手術と聞くと気が引けてしまい、夫と相談して生活に支障を来すようであれば手術を検討することにしました。
下肢静脈瘤を抱えながらの子育て
その後、また妊娠・出産を繰り返し、今では4人の子どもたちと夫との生活となりました。妊娠後期になると下肢静脈瘤がひどくなり、お産は自然分娩でしたが、なるべく変にいきまないように気を付けました。それでも産後は、脚がズキズキと痛み、着圧ソックスが手放せなくなりました。
普段の生活でも常に足を下に向けていることが多いため、なるべく着圧ソックスをはいて生活しています。はかずに保育園の送迎や公園に行くと夕方から足がむくみ、夜には我慢できる程度の痛みを感じるようになりましたが、着圧ソックスをはいていれば、今のところ悪化はしていません。
まとめ
私が若いころ、おばあちゃんが気にしていた足の静脈瘤。夕飯が終わって水仕事を終えた後、ふくらはぎの内側にできていたボコボコとした静脈瘤を手でよくさすっていました。年を取れば誰でも患う可能性があるとは知っていたものの、まさか30代半ばにして付き合うハメに合うとは思いもしませんでした。これからも着圧ストッキングを活用しながら付き合っていかなければなりません。生活に支障が出てきた場合は、再検査をして手術を受けるか判断しようと思います。
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文/つき
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