これってまさか…?
11歳のときに私は初潮を迎えました。いつも通りトイレへ行くと、下着に茶色っぽい汚れが。私はピンときて「生理かもしれない」と思いましたが、この日はちょうど叔母家族が家に泊まりにきていたため、母と2人きりになれるタイミングがありませんでした。
けれど親戚の前で「生理になった」なんて絶対に言いたくない!と思った私は、ひとまず汚れた下着を袋に入れて廃棄しました。幸い腹痛もなく、ほんのちょっぴり経血が出ていただけなので、トイレットペーパーを下着に敷いてしのぐことに。それから2日程度で経血が出なくなりました。
なかなか言い出せない
それからしばらくは何もなく、初潮がきたことをすっかり忘れていた私。数カ月後に、またもや下着に血のようなものがついていて焦りました。今思えば、まだ周期が整っていなかったのでしょう。その後は数カ月おきに少量の経血が出るという状態が続き、そのたびにだんだんと経血量が増えていきました。
もうトイレットペーパーではしのげない状況になっていて、経血で下着を汚してしまうこともありました。けれど、今さら「生理になった」と母に言い出せずにいた私は、汚れた下着を毎回捨てていたのです。
しかし毎回捨てていると下着が足りなくなってしまいます。あるとき、こっそり経血汚れを下洗いしてから下着を洗濯機に入れると、あとから母に「もしかして生理がきたの?」と聞かれました。
内心、母に気づいてほしかったはずが、いざ聞かれると恥ずかしさが押し寄せて正直に打ち明けられません。そこで私が「え、これって生理なの?!」とバカなフリをしていると、「おしっこがこんなに茶色いわけがないでしょ」と母は呆れていました。そして「おめでとう」と言ってもらったのですが、何とも言えない気持ちになり涙がこぼれてしまった私。初潮はちょっぴり苦い思い出となりました。
生理がくると「赤い血が出て数日間続き、おなかが痛くなる」とイメージしていました。けれど、私の場合は「プレ生理」のような状態が数カ月続いてやっと生理が安定していきました。思春期の心は繊細だったのか、ずっと母に生理を打ち明けられなかった私。当時はいろいろな感情が押し寄せましたが、今思い出すと懐かしい気持ちになります。
著者/匿名
監修/助産師 松田玲子
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