プロポーズの喜びから絶望へ
彼からプロポーズをされて喜んでいた私。しかし、彼のあるひと言で束の間の幸せは崩れ去りました。彼に「ずっと一緒にいたいから結婚しよう」と言われ、はいと返事をすると「じゃあ同居してね」と返ってきました。
意味がわからず、「一体どういうこと?」と確認すると、彼は「俺の祖父母は介護が必要だからお前に任せたい」「あ、でも俺の好きなタイミングで子どもを産んで育ててね」「あと、両親には絶対にやさしくしてね」「そうそう、俺がやることには文句を言わないでね」と自分勝手な要求を並べます。
あまりに自分勝手な要求に…
彼は実家で両親と祖父母と暮らしていたのですが、祖父母は介護が必要な状態で、彼はこれまで大変だったのだとか。結婚をして同居すれば、妻に家族のことを任せられると思ったのでしょう。
家族になればお互いの両親や祖父母のサポートをする場面もいずれ出てくるでしょう。しかし、私は彼の家族の面倒を見るために結婚するわけではありません。
カチンときた私は、「一方的な要求ばかりだけれど、あなたは結婚したら何をするつもりなの?」と聞くと、「俺は今まで家族のことで苦労してきたから、自由を楽しみたい!」と言い放ちました。
あまりに彼の考えが理解できず、私はその場で「さっきの返事はなかったことにして」と言って指輪を返し、そのまま彼のもとを去りました。
まさか彼があんなに自分勝手な人だとは思いもしませんでした。よっぽど苦労してきたのかもしれませんが、それにしてもやはり私には理解ができません。今は、「結婚する前に彼の本性がわかってよかった」と思うようにしています。
著者/高柴加里奈
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