「お義母さん!なんで私の料理を捨てるんですか!!」
最近、よく私たちの家を訪問するようになっていた義母。義母は朗らかで友人も多く、ひそかに私は憧れを抱いていました。そんな義母と会えるのがうれしくて、私は訪問を楽しみにしていたのですが……。
突然冷たくなった義母
義母は私の作った料理を捨てていたのです。しかも、冷蔵庫の中の作り置きまで、すべて。あまりの暴挙に、声を荒げてしまった私。義母は私を冷たい目で見据えるだけで何も言わず、そのまま帰ってしまいました。
義母とは良い関係を築けていたと思っていたのに……。私は涙をこらえながら、メッセージで夫に先ほどのことを伝えました。すると、夫も「料理を捨てるのはひどいな。母さんにはちゃんと言っておくから」「自分の母親を悪く言いたかないけど、嫁いびりするような人って絶対性格悪いじゃん……」と私の肩を持ってくれたのです。
義母の機嫌を損ねるようなことをした覚えはありません。それからも毎日のように家に来て、私の作った料理を捨てる義母。今まで良くしてくれた義母の豹変に、私はただただ戸惑うばかりでした。
大事にしていたお花が…!
数週間後――。
買い物から帰った私は、家の前で声を上げて泣き出してしまいました。私がずっと手をかけてきた花壇が荒らされ、あたりにはゴミまで散乱していたのです。花壇のそばには、義母が自宅で使っているものと同じスコップが落ちていました。
泣きじゃくりながら夫に電話をかけ、「お義母さんに、やられた」と言った私。私にとって花壇が大切なものだということを知っている夫は、「俺、今日仕事が終わったら実家に行って確認するよ」と言ってくれました。
「実家にあのスコップがあるか確認しないといけないし、まずは俺だけで話してくるよ」「すぐには元気にはなれないと思うけど、気分転換して」「少しくらい奮発していいから、家に飾るお花を買っておいでよ」と、どこまでも私にやさしい夫。
しかし、このやさしさはすべて嘘だったのです……。
黒幕は…?
翌日――。
昨日、義実家から戻ってきた夫は、「母さんから離婚を提案された……」と言っていました。こんなに攻撃されて黙っているわけにはいきません。一言言ってやろうと思い、私は義母に電話をかけました。
「夫へ私との離婚を提案したと聞きましたが?」と言うと、「え、あの子話したの!?」となぜか驚く義母。
「こんな大事なことを夫が私に伝えないとでも?」「どうして突然ひどいことをしてくるようになったんですか?」「元から私のことが気に入らなかったという話は夫から聞きましたけど、だからと言って、嫌がらせをしたり、離婚を提案してきたりするのはどうかと思います」
息継ぎなしで言い切った私。すると、義母は「待って……。いったい何の話をしているの?」と逆に私に聞いてきたのです。
「私のことが気に入らないからって、お義母さんが嫁いびりをしてくることについてですよ!」と言うと、「待って、逆でしょう?私は嫁いびりなんかしていないわ」「先に裏切ったのはあなたのほうじゃない」「息子から離婚のことを聞いているなら、すべて話すわよ」と義母。そこで、私は黙って義母の話を聞くことにしました。
義母によると、夫は「妻の手料理を食べると気分が悪くなる」「腐った食材を使われている気がする」と言っていたそう。息子の悲痛な訴えを信じ込んだ義母は、毎日のように私たちの家に来て、私の手料理を片っ端から捨てていたというのです。息子を守りたい一心で。
「じゃあ、なんで私の大事な花壇を荒らしたりしたんですか?!」と聞くと、「そんなことしてないわよ!」と否定した義母。「でも、お義母さんの使ってるスコップが落ちてたんですよ……?」と言うと、「そのスコップ、数日前に失くしてて……。ちょっと待って、何かがおかしいわね?」と義母。
私と義母の話はどこかが食い違っているのです。私はそのまま義実家にお邪魔して、義母としっかり話し合うことにしました。
1週間後――。
「もう私、家を出て行くね」「別れよう」と夫にメッセージを送ると、すぐさま返信が来ました。
「また母さんにいびられたのか…ごめん…」
「何が気に入らないんだろうな」
「あんたのせいでしょ?わざと嫁姑を揉めさせて何がしたいの?」
私と義母の仲をこじらせようとしていたのは、夫でした。しかし、夫は「母さんのことは信じないほうがいい」「俺を悪者にして、丸くおさめようとしてるんだよ」と素直に認めません。
「お義母さん、横で怒ってるよ?」
さっきまで、私の引っ越しを手伝ってくれていた義母。今は2人でカフェでお茶をしています。夫から義母に送られたメッセージも確認しているし、夫はもう言い逃れできません。
義母と話し合いをしてから、私は興信所に頼んで夫の行動を調べてもらいました。すると、夫は会社の部下とデキていたことが発覚。嫁姑問題のせいにして、私と離婚したかったようです。
嫁いびりに悩み、大事な花壇を荒らされて悲しんでいる私を見て、夫は「計画通り(笑)」とせせら笑っていたのです。そんな男を信用していた私も私ですが……。
いくら夫から謝罪されても、「これもきっと嘘なのだろう」と思うようになってしまった私。もうやり直しなんてできません。夫のお望み通り、離婚してあげることにしました。
その後――。
義母の助けもあり、夫とはすぐに離婚。元夫と不倫相手は勤務中にも不貞行為を働いていたそうで、会社を解雇されたと義母から聞きました。
私は再就職をして、新しい生活をスタート。義母は年上の友人として、私を支えてくれています。元夫に裏切られたショックはまだ拭いきれませんが、しばらくは自分の心のケアのためにも穏やかな日々を送るつもりです。
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