ある日、夫が海外出張中に私はマンションの階段で転倒し骨折。救急車で病院に運ばれてしまったのです。するとそこには医師である元カレの姿が…。
一生会いたくなかった人との再会
驚いた私は「なんであんたがここにいるの? 」と問いかけます。すると元カレは「実は3カ月前にここに赴任してきたばかりなんだ。いずれ俺がこの病院の院長になってるかもしれないぜ? 」と得意げに話します。さらに、「フラれたショックでまだ独身か!? 」とバカにしたように言い放ったのです。
実は、私と夫の名字は偶然にも同じで結婚しても名字が変わらなかったため結婚していないと勘違いしたのでしょう。「結婚してるから」と反論するも強がらなくてもいいと言ってきたり、話になりません。
もう元カレとは関わりたくないと思っていたのですが、残念にも私の主治医だったのです。
退院も決まり最後の回診に
退院当日。元カレが最後の回診に来て「俺と離れたくなくて、もしかして調子悪くなっちゃったんじゃない? 」とつまらない冗談を言います。続けて「俺が院長になったら復縁も前向きに考えてやってもいいんだぞ」と訳のわからない発言を連発。
黙って聞いていた私も「ふざけないで!」と思わず反応してしまうのでした。
迎えにきた夫を見て……
そうこうしている間に夫が到着。「遅くなってごめん! 迎えに来たよ」と私のほうに走り寄ってきます。私も「あなた! 」と嬉しさのあまり抱き合うのでした。夫をみて驚く元カレ。そして、状況を理解したのかどんどん顔が青くなっていくのがわかりました。
そう、私の夫はこの病院の院長なのです。「ところで先生、なぜ妻を呼び捨てにしてるんだ」と元カレに詰め寄る夫。オドオドする元カレに変わって「私の元カレ。そしてこの病院が自分のものだ! と言っていたのよ」と報告します。
激怒した夫は「他の患者さんにも好き放題言ってるらしいな」「女性看護師さんたちにも手を出してるって話を聞くぞ」と捲し立てます。「反対に男性看護師たちには、かなり威圧的な態度で接するとかで数人が辞めたって話も聞いた」と問題行動が明るみに。
これまでの悪事が院長に知られているとわかると、居心地が悪くなり自主退職することとなったのでした。
自分勝手すぎる元カレの結末
こうして元カレは病院を去ることとなったのです。医療系の噂話の広がりは激しく、他の病院でも瞬く間に噂は広がり、近場の病院では働けなくなったのだとか。
私は過去の嫌な思い出から解き放たれ心が晴れやかに。さらに夫の愛情の強さを改めて感じることができ、今まで以上に幸せに過ごしています。
自分のことを大きく見せようと偉そうに大口をたたく人は信用できません。ましてや、人を所有物のように扱うような人なんて別れて正解。これからは心身ともに支えてくれるような人と過ごしていきたいです。