母に持たされたアレ
小学校で生理について学んだものの、よく理解していなかった私。母からも生理について詳しく話を聞いたことがなかったため、中学生になってもあまり生理の知識をもっていませんでした。
そんなある日のこと。母から「学校で突然なったら困るだろうから、かばんに入れておきなさい」とナプキンを渡されました。私は「何に使うの?」と聞いたのですが、母は「とにかく持っていなさい」とだけ言って、使い方などは特に教えてくれなかったのです。
友人から聞かれたこと
それからしばらくして、中学校生活にも慣れてきたときのこと。休み時間に仲の良いA子ちゃんから「アレ持ってない?」と聞かれました。よくわからなかった私は「アレって?」と聞くと、A子ちゃんは「急になって困ってるの。今日持ってきてなくて……」と言います。
そこで、なんとなくA子ちゃんが言うアレは、母が持たせたナプキンのことかもと思った私。「たぶん持ってると思う」と言い、かばんの中を探し始めました。A子ちゃんは「もし出てきたら教えて! 他の子にも聞いてくるから」と言って、他の友人の元へ。
よくわかっていなくて…
その後、かばんの中からポーチを見つけた私は、ナプキンを取り出し「あったよー!」とA子ちゃんに向かって大声で叫びました。すると、「えっ! ちょっと!」と慌てて駆けよってきたA子ちゃん。「恥ずかしいからそのまま出さないで。男子もいるのに!」と恥ずかしそうにうつむいてしまいました。
それから、家に帰って母にこの出来事を話すと「それはあんたが悪い! ……いや教えてあげなかった私が悪かったわ」と言われました。母は生理について詳しく説明をしてくれて、「生理は恥ずかしいことではないけど、A子ちゃんみたいに嫌な思いをする人もいるからあけすけに言わないように」と教えてくれたのです。
周りのことを何も考えず、ナプキンをポーチから出してしまった自分の行動を反省した私。翌日、A子ちゃんに「恥ずかしい思いをさせてごめんなさい」と謝ると、許してくれたのでホッとしました。
生理についてよく理解しておらず、友人に恥ずかしい思いをさせてしまった私。母からナプキンを持たされたときに、しっかり聞いておくべきだったなと後悔しました。現在、私も1人の娘がいる母親になったので、娘にはしっかり生理について教えてあげたいと思っています。
著者/高井かおる
作画/加藤みちか
監修/助産師 松田玲子
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