流産の経験は精神的にも肉体的にも辛いものです。
何か原因があるのなら解明したいと思う方も多いのではないでしょうか?
Q. 年齢と2度の初期流産は関係があるのでしょうか?
初期流産を2度経験し、どちらも手術で摘出しました。血液やホルモン値の検査では、特に問題はありませんでした。現在38歳で、産院の先生は「年齢的なものもある」とおっしゃいましたが、次の妊娠は望めないのでしょうか?生理周期が40日~50日とだんだん長くなり、排卵日の予測も困難な状況です。「また流産してしまうのでは?」と思うととても怖く、妊娠できる年齢のタイムリミットを考えるとあせりも感じます。流産の原因が分からず、とても不安ですが、やはり年齢の影響は大きいのでしょうか?
A.流産の原因は多々あります。
自然流産の原因は、胎児側または母体側にあることもありさまざまですが、明確には分からないことが多いです。一般に、流産の発生率は10~15%とされています。連続2回の「反復流産」の発生率は2.3%で、原因は胎児側にある可能性が高く(偶発的な受精卵の染色体異常など)、自然淘汰であるとされています。反復流産までは、偶発的な流産である可能性が高く、次の妊娠の流産率は20~30%くらいです。3回連続は0.34%とされ、この場合、「習慣性流産」と診断されます。たしかに、母体年齢が高くなるほど流産率は高くなりますし、胎児染色体異常の確率も高くなります。しかし、最近は精神を安静にすることで、原因不明の流産を回避できるという知見もあります。反復流産の原因について気に病むより、前向きに考えてみてはいかがでしょうか? (回答/天神尚子)
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