デートプランはいつも彼の提案
忙しいながらもスケジュールを合わせ、デートを重ねていた私たち。ちょっといいレストランで食事をしたり、美術館の特別展を鑑賞したりと、デートは毎回彼が計画を立て、各所の予約も済ませてくれていました。私は彼任せの日々を過ごしていたのです。
あるとき、「いつも彼任せだったな」と思った私は、彼に「次のデートはアミューズメントパークに行かないか」と提案することに。
しかし、彼からは「その日は、すでにクラシックコンサートの席を予約している」と言われ、彼の中ではすでに予定が立っていました。「そうか、もう予約をしてくれているなら……」とあきらめたのですが、また別のタイミングで誘っても「この予定があるから」と私の提案却下。私の希望が採用されることはありませんでした。
どうしてひとりで決めるの?
それでも、彼がしっかり予定を立ててくれるため彼のプランに不満を抱くことはありませんでした。しかし、時間が経つにつれ徐々に「彼の本性」がわかるように。彼は「少しでも自分のプランを崩したくない」というタイプであるようで、デート中、私がちょっと予定になかった店に立ち寄ろうとするだけで機嫌が悪くなってしまうのです。最初は気づきませんでしたが、次第に彼の苛立ちがわかるようになりました。
そして付き合いが1年を過ぎたころ、2人の中で結婚の話が出てくるようになりました。しかし、私は正直、デートで見せる彼の一面や、いつも一人で決めてあまり相談してくれない彼のことが気がかりで……。
そこで私は「どうして私を頼ってくれないのか」と彼に尋ねてみることに。もし夫婦になった際は、いろいろなことを夫婦2人で相談しながら、協力し合いながら決めていきたいと思っていたのです。すると彼から言われたのは「僕は長男だから、主導権は自分が持つ」「これからも、これまでのように自分が決めて事を進めるのがいい」ということで……。
彼は3人兄弟の長男。頼られることも多く、これまでも自分が決めて下の兄弟を引っ張ってきたよう。そしてそのポリシーは、これからも曲げることはないと言うのです。それ以降は事あるごとに「長男だから」と主張する彼。私はそんな彼にだんだんと自分の意見を言うことができなくなり……私は将来を彼と過ごす選択をしないことにしたのです。
その後、風の噂で彼が結婚したと聞き、彼の思いに添える相手が見つかったのだと、今は彼の結婚生活を応援しています。
著者/園田美紀子
イラスト/ほや助
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