今日も、会議が長引いて帰宅が遅くなってしまった私。家に帰ると、テーブルにはおいしそうな料理が並んでいました。お風呂の準備もバッチリ。本当に夫には頭が上がりません。
冷めないうちに食事をしようと思ったのですが「遅いじゃないの!」という声とともに、義母が登場しました。実はアポなしで突撃されることが度々あり、それが悩みでもあるのです。
今は時代が違うのに…
「こんな時間まで女が仕事なんてありえない! きっと仕事なんて嘘ついて遊び歩いているのよ! 夫に家事をさせるなんて嫁失格!」義母は、自分の時代の常識で物を言うところがあり、夫が今は時代が違うと言っても聞く耳を持ちません。
そもそもアポなしで突撃してくるのはやめてほしいのですが、夫はひとりっ子で父親を早くに亡くしているので義母を大切にしています。それを思うと、なかなか強くは言えずにいました。
そのため仕事で遅くなってしまう日は「義母が来ていませんように……」と祈りながら帰宅するのです。
義母が探していたのは…
それから数日後。久しぶりに仕事が早く終わって帰宅すると、なぜか玄関の鍵が開いていました。夫からはさっき職場を出たと連絡があったので、まだ帰宅していないはず。恐る恐るドアを開けると、玄関に投げ散らかしている靴が……。それを見てピンと来ました。どうやら、中にいるのは義母のようです。
「お義母さん?!」私が呼びかけながら部屋に入ると、義母はリビングの棚のあたりでゴソゴソと怪しい動きをしているではありませんか! 「あの……。ここにはどうやって?」私が義母に尋ねると「この前、偶然隠していた合鍵を見つけたから、お借りしたのよね」と、堂々と言うのです。
「それよりあなた! これ!」そう言って、義母は私に給料明細を見せてきました。そこに書かれている金額は10万円。「家事を押し付けているくせに、これっぽっちしか稼げないの? 役立たずね!」と笑っています。
こっそり忍び込んでまで探していたのは給料明細だったようです。
この寄生虫が!
「どうせ仕事だなんて言って、遊び歩いているんでしょ! この寄生虫が!」といつものセリフを繰り出す義母。ここまで言われたら、もう我慢できません。
私は「夫が役立たずですみません」と返しました。「お義母さん、その給料明細の名前、ちゃんと見ましたか?」義母は慌てて給料明細を確認し、それが自分の息子のものだと理解したようです。
「お言葉ですが、私は夫の10倍は稼いでいますよ」そう言って、スマホに保存していたWEB版の給料明細を提示しました。私の収入を見て、さすがの義母も何も言えないようです。
寄生虫はどっち?!
ちょうど、そのタイミングで夫が帰宅。「母さん、こんなことをするならもう仕送りは辞めさせてもらうね」と義母に告げました。私たち、実は毎月私の給料から20万円ほど義母に仕送りをしています。
「10万円を『これっぽっち』と言うくらいですから、もう仕送りも必要ないですね」と私。仕送りが止められると聞いて、義母はオロオロするばかりです。そればかりはなんとか……と許しを乞う義母に「寄生虫はお義母さんのほうですよね」と言ってやりました。
その後、仕送りがなくなってわが家の支出が減ったことで、私は思い切って夫に専業主夫にならないかと提案し、夫も快諾。おかげで、毎日仕事終わりに出来立てのおいしい料理に出迎えられています。
今の時代、家を守るのは女ばかりではありません。わが家のように、女が外に出て仕事をし、夫が家事をして家を守るという暮らし方もいいものですよ!
近年、夫婦の形はさまざまです。お互いが納得する形で支え合っていきたいですね。