虫歯ゼロが自慢!歯科に行ったのは幼少期が最後!?
現在35歳の夫は今まで虫歯になったことがなく、本人も希少だと自慢していました。定期的に歯科検診を受けているわけではありませんでしたが、歯に違和感を覚えたことがなく行く必要もないと豪語していたのです。
夫と義母の話によると、夫が最後に歯科に行ったのは幼少期とのこと。当時臆病な性格だったため歯科に行くと恐怖と緊張から大汗をかいて、着替えが必要だったと笑い話になっていました。結婚当初に虫歯がないことを知ったときは、「その年齢で虫歯がないのはすごいな……。そんな人もいるんだ」と関心したのを覚えています。
妻の私は虫歯になった経験があるため、虫歯がない時期でも数カ月に一度の定期健診に行き、歯のクリーニングをしてもらっていた時期もありました。夫は歯の健康維持のために特別なことをしているわけではなく、ただ毎日の歯磨きのみ。歯磨きをしていればある程度の虫歯は防げるとは私も認識しています。それでも磨き残しや歯並びの関係で虫歯になる場合もあるので、夫の虫歯ゼロという自慢はたしかにすごいと私も認めていました。
奥歯に痛みを発症!ついに歯科を受診
ある日、夫が私に深刻そうな顔で「奥歯が痛い……」と相談してきました。他人の不幸を喜ぶわけではないですが、夫にも虫歯が!? と思い、「ついに虫歯になったんじゃない!? 」と少しはしゃいでいました。
すると最後に歯科を受診したのが幼少期だった夫は、自分で予約をしたことがないため、不安そうに予約の手順を聞いてきたのです。私は、「いやいや、内科と同じよ! 電話かネットで予約して、行って検査を受けるのよ。検査の最中に何回か口をゆすぐから、ハンカチの持参は必須ね! 」と説明。まるで子どもを相手にしているような感覚でした。
予約が無事に済み、検診に行く当日まで毎日「奥歯どうなってる? ここ見える? 」と心配そうに見せてくる始末。「私にはわからないよ!今確認したところで治るわけでもないんだから、おとな人しく歯科に行く日まで待ちなよ!」と言いながらあきれてしまいました。この年齢で初めて歯に痛みを感じた夫からしたらパニックだったのかもしれませんが、私は「虫歯ごときで大げさな……」程度にしか思っていなかったのです。
歯科で検診してみると衝撃の事実が発覚!
そして予約当日。やはり夫には虫歯が2本あり、その日のうちに治療をしてもらえたようです。今まで虫歯がないことが夫の自慢だったので、虫歯が見つかり歯を治療したことでショックを受けているだろうと少し心配していました。
しかし、夫は歯を治療したという初めての体験がうれしかったらしく、歯科での出来事や治療後の歯を自慢してきて……。心配は不要だったと気が抜けました。そうするうちに、自慢話をしていた夫は浮かない表情に。「このままだったら俺の歯は50歳ごろまでに数本しか残らないかも……」と言いだしたのです。
詳しく事情を聞くと、虫歯が発見されたと同時に、歯周病になりかけていることも判明し、「これからきちんとしたケアをしないと、どんどん歯が抜けてしまうかもしれない」と指摘されてしまったのだとか。私は「まだなりかけの段階なんでしょ? 改善の余地があるんだから大丈夫だよ! 虫歯がきっかけでもっと大事なことがわかってラッキーだよ。これからケアして治していけばいいじゃん! 」と励まし、夫も納得。今では定期的に歯科に通い、将来の健康な歯を保つための努力を始めました。
まとめ
35歳まで虫歯ゼロが自慢だった夫ですが、歯の治療という初めての体験ができたと喜んでいます。しかし、虫歯に気付かず歯科に行く機会がないままだと、歯周病が進行して大変なことになっていたかもしれません。早い段階で見つけることができたので、簡単な自宅ケアと数カ月に一度の検診のみで大丈夫とのこと。今回のことで、虫歯がなくても定期的に歯科で検診を受けることの大切さを夫婦で実感することができました。
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イラスト/sawawa
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著者:伊藤かえで
2歳差育児をするワンオペママライター。育児と仕事の両立に奮闘するなかで体験するリアルな日常生活のお話をお届けします。