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「お支払いがまだです!」え?そんなはず…バレンタインに高級レストランへ→まさかの事件が起きて!?

私は29歳の会社員で、恋も仕事も順風満帆! この日はバレンタインデーで、彼と一緒にとある高級レストランへ行くことに。いつもお世話になっているお礼に私がごちそうしようと、最上級のスペシャルコースを予約したのですが、とんでもないことが起きて……。

「お支払いがまだです!」え?そんなはず…バレンタインに高級レストランへ→まさかの事件が起きて!?

 

予約していた料理と違う…?

私と彼が、慣れない高級レストランでソワソワしながら待つこと数分。「コースのお魚料理でございます」と、スタッフの方がお皿を運んできてくれたのですが、私は目を疑いました。というのも、予約していたのは一番高いバレンタインスペシャルディナー。公式ホームページによれば、このコースの魚料理は伊勢海老を使ったものだったはずです。しかし、運ばれてきたのは伊勢海老ではなく、白身魚のグリルでした。

 

「あの……このお料理、間違っていませんか? ホームページではたしか伊勢海老だったかと……」と私は、スタッフの方に勇気を出して聞きました。しかし、スタッフの彼は即座に否定。「いいえ、こちらで合っています」と言われてしまい……。「合っている」と言われてしまったら仕方なく、私たちはそれを食べるしかありませんでした。

 

ちょうどそのとき。隣のテーブルから、男女の歓声が上がりました。「すっげー、伊勢海老! 一番安いコースだったはずなのに豪勢~!」「ホント、すごーい。最高のレストランね!」。

 

デザートまで!

……ん? 一番安いコースで伊勢海老が出て、スペシャルコースでは伊勢海老は出ない?

 

不可解な出来事に首をかしげつつも、せっかくのディナーを楽しもう食事と会話を楽しんでいた私と彼。しかし、最後のデザートにさしかかったときに、事件は再び起こりました。

 

今回のディナーで私は、彼へのメッセージプレート付きの特製ケーキをこっそり追加注文。バレンタインだからこそ、彼に感謝と愛を伝えるためのサプライズを仕込んでいたのです。「もうすぐ運ばれてくる」と心待ちにしていたのですが……。例のスタッフの方がケーキをワゴンに乗せて近づいてきたかと思いきや。彼は私たちのテーブルを素通りし、そのまま隣のテーブルに向かって行ったのです!

 

伊勢海老を堪能したカップルは「えっ、ケーキ付き!?」「これもコースのデザート?」と喜色満面。

 

「ま、待って!」――。私は、メッセージプレートを確認すればわかるはず、と急いで席を立ちました。しかしすでにそのケーキは切り分けられ、プレートは粉々。肝心の文章の部分はカップルの口の中で、これが確実に私たちのものだったとは主張できない状態に……。

 

会計を済ませたのに…

散々なディナーでしたが、食事はおいしかったですし、サプライズを知らない彼は終始満足げだったので「喜んでくれたのならいいか」という思いでした。そして彼がトイレに立ったときにお会計を済ませようとスタッフを呼んだ私。例のスタッフが伝票を持ってきてくれたので現金で支払い、領収書のために名前を伝えました。そして、「領収書はレジでご用意しておきますので、お帰りのときにお申し付けください」と言われたのです。

 

そして、彼が席に戻ってきて、身支度を整えた私たちがレジの前を通ってお店を出ようとすると……。店長らしき人が、「お客様、お会計がまだです!」と慌ててやってきて……。「さっき払いましたよ?」と私が言っても、「レジを素通りされたのに、どうやって?」と疑いの目が。そういえば、レジで領収書をもらうはずでした。

 

ところがすぐ後ろで、「ラッキー」という声が聞こえたのです。そして先ほどのカップルが、ニヤニヤ笑いながら通り過ぎました。手には領収書らしき紙をにぎっていて……私の名前らしき文字が一瞬見えたのです。

 

「ちょ、ちょっと待って! その領収書……見せてください!」。

 

便乗カップルに制裁!

「や、レジでテーブル番号を言ったらこれを渡されたんだ」と、慌てて立ち去ろうとするカップル。あのスタッフの方、領収書のテーブル番号まで間違えていたようなのです。たとえレストラン側の落ち度だとしても、気づいていながら私の支払いを自分のものにしようとするなんて……!

 

「その領収書を見せていただけますか。宛名欄に私の名前が書いてあるはずなんですが」。そう言うと、カップルは大慌て。すると店長は、事態を把握したようで……「私が把握していなかったとはいえ……大変申し訳ございません! 金額はお出ししたコース料金での差額をお戻しするか、予約したコース料理を別の機会にお出しさせてください」と言われました。

 

店長の言葉にしばし考え……私たちは差額分を返してもらうことに。カップルたちもその後、店長から説明があり、食べたコース分の料金を払うことで納得したそうです。

 

レストランをあとにした私たち。せっかくのバレンタインに飛んだハプニングとなってしまいましたが……彼はにっこりと私に笑いかけてくれました。「いろいろあったけれど、僕はうれしかったよ。今日のためにたくさん調べて、予約して。サプライズのケーキも考えていてくれたんだろう? それに、こんな状況でも冷静さを失わないきみに惚れ直したよ。これからもずっと一緒にいたいな」と、まさかのプロポーズ!?と思ってしまうことを言われて……。まさかのことはありましたが、彼との距離が縮まった出来事でもありました。

 


 

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