退職後、人柄が変貌した隣人
実家の隣に住むご夫婦は、年齢も自分の親と同世代で、小さいころから知っていたため、顔を合わせるとあいさつをしていました。奥さまは愛想がよく、子どもが生まれてからは実家に子どもを連れていくと、「大きくなったね」と笑顔で声をかけてくれることも。ご主人はそれほど愛想がよいタイプではなく、退職されてからは、実家に帰ると玄関先で花に水をやったりする姿をよく見かけるので、あいさつをするのですが会釈を返してくれる程度です。
しかし、あるときから徐々にあいさつをしても顔を見ても会釈さえ返してこなくなりました。こちらはさほど気にはしていませんでしたが、外に出るとご主人が玄関先に立っていて、こちらを見つけるとギロリと見てくるというようなことが増えたのです。
私の家族も「あの人、最近よく外に立ってるね」と気にはしていましたが、顔を合わせるとけげんな表情をされたり舌打ちをされたりするようになり、少し気味悪さも覚えました。奥さまは相変わらずで特に変化は感じませんが、ご主人は明らかにこちらに対しての態度が悪くなってきていたのです。
実家のガレージをのぞき見するのに遭遇
仕事の都合で子どもを実家に預けることが増え、私自身も実家に出入りする機会が増えたころから、明らかに隣のご主人が玄関先に立って、まるで周りを監視しているかのようににらみを利かせるようなことが多くなりました。
そんなある日、実家のガレージで子どもを自転車の後ろに乗せようとしていたところ、カサッと物音がしたため、猫でも通り過ぎたのかなと振り向くと、なんと隣のご主人が塀から首を出してこちらをのぞき見していたのです!
私はびっくりして思わず「ギャー!」と叫んでしまったのですが、その声にびっくりしたのか、のぞき見していたところを見られて気まずかったのか、すぐに家の中へ。その後も、出窓に顔をくっつけて外を凝視したり、わが家だけでなく近隣の家々の玄関先をのぞいている姿も見られるようになったのです。
私は母親に、家の戸締りを必ずしっかりすること、止めている自転車には鍵をかけることなど、隣家のご主人の奇行に合わせて注意するよう伝えました。
あるときを境にぱったりと奇行が終了
隣家のご主人の奇行はエスカレートし、家の窓を開けて1人で大声で文句を言ったりするようになり、気味悪さは増すばかり。しかし、近所の同世代の男性にはペコペコしながら愛想よく話をしているのです。
するとあるときを境にその奇行がぱったりと見られなくなりました。同時期に母親は近所の人に「最近あの人の姿見ないね」と言われたそうです。どうやら、隣家のご主人の奇行は近所でもうわさになっていたようで、近所の人たちも家をのぞかれたり、玄関先にずっと立っているところを通り過ぎるのが嫌だったと話していたのだとか。
その後、その奇行が止まった理由が判明しました。うわさの隣家と仲良さそうに話していた近所の人が、奥さまに「旦那さん、いつも玄関に立ってるね。1日中立って何してるの?」とそれとなく聞いたというのです。どうやら奥さまから問い詰められたのか、それを境に私の実家を含む近隣住宅をのぞいたり、窓に顔をつけて外を監視するという奇行がぱったりとなくなりました。
まとめ
私の実家や近所の住宅をのぞき見したり、1日中玄関先に立って家の前を通り過ぎる人を凝視するような奇行が目立った隣家のご主人。もしかしたら初期の認知症かも……とも家族と話していましたが、そんなことでもありませんでした。現在は奇行は目立たなくなりましたが、それでも季節に関係なく朝の6時くらいからガレージで大音量でラジオを聴いたりというような、やはり神経を疑うような行動はまだあるようです。
被害を受けるというようなことにならないよう、私自身もパトロールがてら実家の様子を見に行くようにしています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
イラスト/マメ美
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著者:IWON
小学生の母、夫は現在単身赴任中。会社員とWebライターをしている。高齢出産を経て、体調の変化や疲れなどさまざまなトラブルに直面し、若いころとは違うとつくづく感じる今日このごろ。普段はファッション、推し活、グルメなどの情報収集が趣味。