定年退職後に待ち構えていた現実
定年退職後、私は自由な生活が待っていると考えていました。しかし隣の芝生は青く見えると言われるように、理想と現実にはギャップがあったのです。隠居生活が始まって感じたことは、意外にもすぐに退屈を覚えてしまうことでした。
仕事から解放されると時間的な余裕があるのですが、時間があり余っていると今度は時間の使い方が下手になってしまうのです。例えば、当初は日本全国を旅行しようと考えましたが、今しなくても来年でもできるなどと考えてしまい、結果的に先延ばしをするように。
また、定年退職後はすでに若者時代のような体力はなく、趣味にしても娯楽にしても楽しめるメニューが限られていたのです。定年退職を機に山登りを始めようといざ挑戦しましたが、それまでずっと運動不足が続いていたこともあり、300m級の山を登るだけでも大変。すぐに息切れし、足腰にもきてしまいました。そのとき本当にやりたいことがあるのなら、なるべく若いうちに挑戦しておくべきだったと痛感したのです。
年齢を重ねるほどお金の重要度が増していった
仕事を辞めてから、よりお金の大切さを実感するようになりました。家でずっと過ごすようになると、暇な時間が増えるのでお菓子をよく食べるようになったのです。暇があれば何か食べている生活を送るようになると、出ていくお金が想像以上に大きくなります。家にいれば人付き合いもなく、出費などごくわずかだと考えていたのですが、どうやら甘かったようです。
このままでは貯金が尽きる!?
事実、年金だけでは収支がマイナスになり、貯金を切り崩すように。まとまった貯蓄があったにもかかわらず、このままだと10年ちょっとで貯金が尽きる計算になりました。サラリーマン時代はあまりお金について深く考えませんでしたが、定年退職をしてからお金を使うのは簡単だけど、貯めるのは難しいと痛感したのです。
また、年齢とともに病気の発症リスクが高くなり、病院に行く頻度が増えました。お金がすべてではありませんが、お金が人生に多大な影響を与えるのは間違いありません。現在は投資を始めるべく、いろいろと勉強しているところです。
まとめ
年齢を重ねると体力面で不安が生じてきますし、時間に余裕があることから時間のありがたみを忘れてしまう側面があるように感じます。さらに年金生活に突入すると収入が減り、また貯蓄の心配も生じるなど、定年退職後には思わぬ落とし穴があることを実感しています。
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文/鈴木一樹
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