冷え性で眠れない日々…
冷え性がひどく、特に足先が冷えて夜眠れないことに悩んでいた51歳の友人。私も冷え性に悩んでいたので、どうしたらいいのかとよく話をしていました。
友人は、一番冷えが気になる足先を温めるべく、就寝時に分厚い靴下をはいて対策をしていましたが、あまり効果がなかったようです。どうしたらいいか悩んでいた中、ご主人に悩みを漏らしたところ「湯たんぽを使ってみたらいいよ!」と言われたそう。
「面倒臭そう」と気の乗らない友人にご主人が引っ張り出してきたのは、昔からよく見かけるタイプのオレンジ色の湯たんぽでした。友人は、そのレトロ感満載の見た目に「そんなもので暖かくなるの?」とバカにして、その日は使いませんでした。
次の日の夜、眠りに就こうと布団に入ったところ、なんだかあったかい! なんと、ご主人が友人の布団に湯たんぽを仕込んでくれていたのです。あんなにバカにしていたのに、心地よい暖かさに感動していたのもつかの間、ぐっすり眠れていたそう(就寝の際は湯たんぽを取り出しています)。こんなにちゃんと眠れたのは久しぶりだったようで、とてもびっくりしたそうです。
ご主人こだわりのSGマークが入った湯たんぽとは
友人はあまりに感動して、ご主人に湯たんぽについて詳しく聞いてみたそうです。ご主人いわく、「SGマーク」という認証マークがついた湯たんぽを選ぶことが重要で、機能性や安全性が全然違うのだとか。初めて聞いた名称だったので私も調べてみたところ、SGマーク制度とは「安全基準・製品認証・自己賠責が一体となった世界的にも類を見ない制度」と書かれていました。湯たんぽだけでなく、家庭用品やスポーツ用品、福祉用具や乳幼児用品まで、幅広く使われているマークなのだそうです。
私がこのマークの特徴で驚いたところは、万が一使用中に事故が起きた場合に賠償してもらえる制度があること(条件があります)。それほど、安全性に自信があるということでしょう。このマークのことは友人も知らなかったようで、「安全性が気になるものは特に、SGマークを参考にしていきたいね」と話しました。ご主人は5年前に脳出血で半身まひの体になり、片手・片足が自由に使えなくなったことをきっかけに、物を選ぶ際にはより安全性の高いものにこだわるようになったそう。
実は、湯たんぽでの事故は結構多いらしく、過去には消費者庁がSGマークが付いた湯たんぽを使うよう呼びかけていたこともあったほど。ご主人が選んだ湯たんぽは、家族を思ったこだわりだったのだと思いました。また、「湯たんぽに入れるお湯は、熱湯では熱すぎるので危ない。60℃くらいの給湯器のお湯が心地よくてベスト」と、ご主人はお湯の温度にも注意を払っていたようです。
ご主人の気づかいに心もほっこり
湯たんぽの話をした後日、友人と話す機会があり、湯たんぽの話の続きを教えてもらいました。
湯たんぽを使った友人の反応がよほど良く、ご主人もうれしかったのでしょう。あれから毎晩、友人がお風呂に入っている間に、ご主人が湯たんぽを仕込んでくれるようになったそうです。
ある日、友人が早めにお風呂から上がったときに、ご主人が湯たんぽを入れている姿を見たそうです。体が自由に動かせないため、ぎこちない手つきで湯たんぽにお湯を入れ、そして袋の中にその重たい湯たんぽをなんとか入れ、足を引きずりながら布団の中に運ぶ姿……。思わず助けたくなるくらい、ご主人にとってはとても大変な作業に見えたようです。お湯の温度も確認しながら、細部まで気をつかってくれていたことに気付き、友人は胸が熱くなったと言います。
あえて手伝いはせず、日々感謝だけ伝えて、今もご主人が湯たんぽ係をしてくれているそうです。ご主人の体が不自由になってから、友人が世話をすることが多くなっていた中で、ご主人に感謝する機会は減っていたそう。ご主人も、そのことをなんとなく気にしていたのかもしれません。「湯たんぽを入れる姿はとても大変そうだけど、なんだかうれしそうなのよね。身も心もほっこりしちゃった」と語っていた友人は、とても幸せそうでした。まさか湯たんぽにそんな効果まであるなんて……。私もほっこりしました。
まとめ
寒いこの時期、冷え性のつらさで身も心も冷えてしまっていた中、とても暖かい気持ちになったエピソード。友人にしてみればただの冷え性改善のうれしい報告だったのかもしれませんが、私には長く夫婦を続ける秘訣のようにも聞こえました。そして「私たち夫婦はそんな気づかいできていたかな?」と考えさせられるきっかけにも。
最近寒そうにしている靴下嫌いの夫の足元に、今度私も湯たんぽを仕込んでみようかなと思いました。パートナーを気づかう心や、感謝の気持ちを思い出させてくれる出来事でした。
※湯たんぽを使用の際は商品の取扱説明書および取り扱い上の注意事項をよく読み、正しく使いましょう。SGマークが付いたお湯を入れて使用するタイプの湯たんぽには、「就寝時に布団から出して使用する」などの注意事項が記載されています。湯たんぽは就寝前に布団を暖めることに使用してください。布団が暖まったら湯たんぽを布団から出して就寝しましょう。
※家庭にある湯たんぽがリコール対象になっていないかを確認しましょう。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
イラスト/おみき
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著者:Erinda
パートナーと二人暮らしをしながら、幸せになるべく日々奮闘しているパンダ大好きアラサー。バセドウ病持ちで、旅行と音楽と食べることが趣味。