保育園ではお昼寝の時間がありますよね。小さな子どもがお昼寝をする際には、保育士が5分おきに、子どもがうつぶせ寝になっていないか確認しています。しかし、これはたくさんいる子どもたちと、不足している保育士の数を考えると、かなりの負担業務といえるのではないでしょうか?
なぜうつぶせ寝の確認をするのか?
乳幼児突然死症候群の原因は、まだまだわかっていないことも多いのが現状です。ただ、うつぶせ寝は、赤ちゃんの睡眠がとても深くなり、無呼吸状態から覚醒するのが遅くなると言われており、それが乳幼児突然死症候群に繋がるとも懸念されています。
また、厚生労働省によると、年間約100人の子どもが乳幼児突然死症候群(SIDS)で死亡しており、うつぶせ寝には注意するべきだとしています。そのため、保育園のお昼寝でも、子どもがうつぶせ寝になっていないかの確認は重要となります。
うつぶせ寝事故防止製品の購入補助へ
政府は、乳幼児の「うつぶせ寝」による事故防止製品などの購入費として、園児1人あたり最大4万円を保育所に補助する制度を来年度にも創設するとの検討をはじめました。
対象となるのは、認可保育所と認可移行を目指す認可外保育所。これには、保育士の負担軽減に加え、認可外保育所の認可移行を促す狙いも含まれているようです。
実際に導入されるであろう製品とは?
実際に導入されるであろう、うつぶせ寝の事故防止製品には、睡眠中の乳幼児の動きの低下や無呼吸を音やランプで警告する「無呼吸アラーム」や、睡眠中もあおむけの姿勢を保ち、観察が容易なベビーチェア「バウンサー」などがあげられます。
補助制度が創設された場合、これらの製品の購入代金を国と自治体(都道府県か市区町村)が分担する方向で検討が進められているようです。
保育園に子どもを預けている間に悲しい事故が起きてしまった。そんな状況は絶対に避けたいことですよね。しかし、保育士の負担が重くなりすぎていることもまた現実です。保育士の負担を少しでも減らし、子どもたちも保育士も安全に楽しく過ごせる環境が整えられるのであれば、前向きに進めてほしい施策といえるでしょう。(TEXT:東 裕子)