和やかな雰囲気が一気に凍りついた園庭
ある日、次女を保育所に迎えに行き、手をつないで園庭を歩いていました。「今日は何して遊んだの?」と聞くと、「ブロック!」と次女は答え、園庭に植えてある野菜を見たり飼っているメダカを見たりと、私はその時間が大好きです。その日もいつものようにゆったりとした時間が流れていました。
そんなとき「くおぉーらあぁぁぁ!! 勝手に行くなっつってるやろうがあぁ! お前何回言ったらわかんねん、あぁ?!」と、それはもう立派な巻き舌で怒鳴るママさんの声が園庭に響き渡り、普段とは180度違った雰囲気に……。
その怒鳴り声は大人の私でもビクッと背筋が伸び、メダカを見ていた次女はおびえた様子で「ママ抱っこ」と半泣きで近づいてきました。そこにいた全員の動きが止まったように見えました。
おそらく、ママさんの息子さんが、勝手に走って園庭から駐車場に出ようとしていたのを止めようと怒鳴ったのだと思います。それは確かに危ないと思いますが、公衆の面前であの怒鳴り方はなかなかのもので、一気に園庭が凍り付きました。そして肝心の息子さんはあまり聞いている様子はありません。
私も危険を伴うときは怒鳴ってしまうかもしれませんし、子どもを守るために大声を出すことが必要な場合もあると思います。ただ、シンプルに注意して、「どうしてダメなのかをきちんと伝えよう」と改めて思ったのでした。
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イラスト/ぽん子
著者:石井ゆうき
9歳と2歳の姉妹を持つママ。秘書として時短勤務。お金にまつわることに興味があり、FP2級の資格を取得。家計管理・資産運用に生かしている。