お礼の電話から一転…
三女を妊娠中、年末に差し掛かるころ、夫の実家から子どもたちへお年玉が届きました。夫は仕事でなかなか電話をかける時間がないため、代わりに私が義実家へ電話をかけると、いつもより声が暗い義母。お年玉が届いたとお礼を告げると、「もう連絡をしないでくれ!」といきなり言われてしまったのです。
突然のことで思考が追いつかず、理由を聞くと……義実家よりも私の家族ばかりに孫を会わせていること、一時期入院していた義父が病院から退院した際に連絡をしなかったことなど、すでにお互いに話して納得したり、謝罪したりした内容だったので、私は解せないことばかりで困惑してしまいました。
縁を切りたい本当の理由
電話の最中、長女と次女がケンカを始め、次女の金切り声が響きました。その声が義母にも聞こえたようで、「そんな子、うちじゃ面倒見たくないよ」とバッサリ。連絡を取りたくない本当の理由がはっきりした瞬間でした。
私の娘たちは発達障害をもっており、かんしゃくが始まると物を壊してしまうほど暴れてしまいます。この出来事の1カ月前、出産直前に何かトラブルがあったときに娘たちを預かってほしいと、義母が渋る中、私は強引にお願いしてしまいました。今思うと行政に相談するなど他にも方法があったのかもしれませんが、当時の私は義実家に頼るという選択肢しか思いつきませんでした。
もともと子どもが好きではない義母。発達障害を持っている子を預かることを考えただけでも相当負担だったのでしょう。しかし、わが子を「そんな子」と言われた瞬間、カチンと来た私は、今後連絡しないことを伝え、電話を切ってしまいました。
もともと義実家と仲が良くない夫
仕事から帰ってきた夫に、義母との電話でのことを話すと、夫は激怒。夫はもともと自分の家族と仲が良くありません。結婚をきっかけに、育ててもらった恩もあるし、せめて孫の顔は両親に見せようと、自分の実家に顔を出すようになった経緯があります。
後日、夫は自分の実家に電話をかけて、大ゲンカ。夫からも義母に「今後は連絡をしない」と伝えると、「こっちのセリフだ」と言われ、電話を切られたようです。それ以降は、こちらからも義実家からも連絡のやり取りはありません。
その後、以前に長女のかんしゃくについて児童相談所で相談に乗ってもらったことを思い出し、出産の際に預け先がないことを相談すると、そのときは預かってくれるとのことでホッと一安心。
結局、新型コロナの影響で出産直前に休業になった夫が子どもたちを見てくれました。たとえ身内であっても、何かをお願いするときは相手の都合などをよく考えてからでないと、今回のようにトラブルの原因になってしまうと考えさせられた一件でした。
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イラスト/森田家
著者:なか さおり
2017年生まれの長女、2018年生まれの次女、2022年生まれの三女のママ。長女は高機能自閉症、次女は発達障害グレーゾーン。発達障害児の育児経験などを執筆中。