ホテルラウンジでお茶をしていたら…
結婚相談所で知り合った30代後半の男性とお見合いをすることになった女性。ちなみにこの男性は整った顔立ちで体型もスラッとしており、高学歴かつ高年収。プロフィール写真はとてもやさしそうな印象で、家柄が良さそうな感じが伝わってきます。そのため、男性は多数の女性からお見合いを申し込まれていて、いわば「選び放題」のような状況だったのですが、過去には一度も「お見合い」の次のステップである「仮交際」に進んだことがないそうです。
結婚相談所での「お見合い」とは初回の顔合わせのことで、大抵はホテルラウンジなどで昼間にお茶や食事をするケースが多いです。今回の場合も、ホテルラウンジでお茶をすることになりました。そして約束当日、集合した2人はコーヒーなどを飲みながら自己紹介や趣味の話、家族の話などで談笑し、しばらく穏やかな時間を過ごします。
しかし彼と話している間、女性はなんとなく違和感を覚えてソワソワしていました。周囲からただならぬ視線を感じたのです。
紙の新聞紙を広げた老人。よく見ると…
女性が異変の正体に気づいたのは、何気なく周りの様子を伺っていたときでした。
少し離れたテーブルに、紙の新聞紙を広げている老人がいたのですが……なんと、その新聞紙には穴が空いていたのです! そして、老人がその穴からじっとこちらを見ていることに気づきます。
あまりに信じられない状況に、思わず「えっ!?」と声を漏らしてしまうそうになる女性。「老人と目が合ったらまずい」という危機感もあって、女性ははじめこそすぐに目を逸らしたそうです。しかし、その後も相手にバレないようにしながら、何度かチラッチラッと老人の様子を盗み見ていると、老人の持っている新聞紙には確かに穴が空いていて、老人はその穴からじーっとこちらを見ているのです。
理解不能な状況にどうすればいいのかわからず、女性は男性に「変なおじさんがいるんだけど……あのテーブルを見て」と小声で告げました。すると、彼からはとんでもない言葉が返ってきたのです。
「あぁ、あれは僕のお父さんだよ」
男性から打ち明けられた事実とは?
「え……どういうこと?」と戸惑う女性に、男性は事実を打ち明けます。
「新聞紙を持っているのがお父さんね」
「ちなみにあっちのテーブルにいる女性2人組が、僕のお母さんとおばあちゃんだよ」
男性は、まったく悪気のない様子で淡々と説明したのでした。男性の態度も相まり、女性はなおさら「どういうこと?」と理解が追いつきません。女性は「どうして家族がここにいるの?」と質問を重ねます。
その後、男性の口から語られた内容は驚くべきものでした。なんと、彼はお見合いのたびに家族を同伴し、こっそりと周りから観察してもらって、嫁として合格かどうか見てもらっているのだとか。そして、嫁として合格か不合格かの最終判断を家族にしてもらっていると言うのです!
もともと、会話の中でお母さんの話ばかりしていた男性に対して「もしかしてマザコンかも?」と勘繰っていた女性。彼から真実が明かされたあと、女性は「やっぱりこの人マザコンだ……! しかも家族総出ってお見合いにくるってやばすぎ!」と引いてしまい、お見合いが終了してすぐ、仮交際お断りの連絡を入れたのでした。
今回は、結婚相談所の代表を務める来島さんから、婚活で実際にあった衝撃的な話を教えていただきました。
来島さんによると、今回のケース以外にもお見合いに家族や友人を連れてくる方は少なからずいらっしゃるそうで、彼らは共通して「家族や友人にお見合い相手を見極めてもらうことに悪気を感じていない」のだとか。むしろ「信頼できる人にアドバイスをもらったほうが交際までスムーズに進めるだろう」と考えていることが多いそうです。だからこそ、今回のケースでも男性は「あれはお父さんで……」と素直にカミングアウトしたのかもしれませんね。
ちなみに、この男性は過去のお見合いでは、お見合いが終わったタイミングで家族全員が男性のテーブルに集結し、相手女性に家族を紹介して「結果は家族で相談してからお伝えします」と告げていたのだとか。そう告げられた女性たちは全員「ありえない」と思い、お見合い後に男性へ交際お断りの連絡を入れていたそうです。
今回の女性も、新聞紙の穴から覗いてくる老人の存在に気づいていなかったとしても、結局は男性を振っていたかもしれませんね。
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