呆れた理由で義母激怒
すくすくと成長し、だんだんと言葉を話せるようになってきた息子。「まんま」や「わんわん」、「ママ」「パパ」に加え、他の言葉も言えるようになってきたころのことです。
実母は「早く私のことも『ばあば』って呼んでほしいわ~!」と言って、一生懸命長男に「ばあば」と教えていました。その指導のかいもあって、長男はすぐに「ばあば」を覚えました。
実母がたいそう喜んでくれたので、私は義母の写真を見せ、息子にもう一人の「ばあば」を教えました。義母も、実母と同じように喜んでくれるだろうと思っていたのです。
しかし、息子を連れて義実家を訪ねたとき――。
息子が義母に「ばあば」と言うと、義母は血相を変えて「私、おばあちゃんだなんて、まだ呼ばれたくないわよ!」と言ったのです。
息子は突然義母に怒鳴られ、驚いて泣き出してしまいました。まだ「おばあちゃんだなんて……」とブツブツ言っている義母から息子を遠ざけ、なだめるので私は必死でした。
ちなみに、実母と義母は同い年というのもあり、私は2人の違いに驚いてしまいました。
息子もいきなり怒鳴られたのが怖かったようで、それから義母に対して「ばあば」と言うことはありませんでした。
義母に息子のことを頭ごなしに否定されたことで、当時の私はかなり腹を立てていたように思います。しかし、その後も義母はまた息子をかわいがるように。本当に「ばあば」と呼ばれたくなかったのか、単に虫の居所が悪かったのか、いまだにわかりません。その後は義母が気にしそうな年齢に関係する話を避けるようにした私。それが良かったのかわかりませんが、今は良好な関係を築いています。
イラスト/きりぷち
著者:まみ
子どもが成人して、今は週末になると夫と仲良くお出かけしている50代主婦