夫の運転する田植え機が突然停止!?
駅近の便利な地域から農家に嫁いだ私は慣れない環境の中、生まれたばかりの子どもの子育てで必死に過ごしていました。そんな中、農家の繁忙期である田植えの時季のある日。
前日まで雨が続き、ようやく作業ができる日。夫は田植え機を運転し、急いで苗を植えていきます。夫は順調に作業を進めていましたが、突然、遠くのほうで夫の運転する田植え機が停止。下を向いている夫を確認できました。
子どもを抱っこして夫を見守っている私と、私の近くで別作業をしていた義母と義祖母は心配に。「どーしたのー?大丈夫ー?」と大きな声で夫に呼びかけましたが、反応がありません。そして5分後に、田植え機は再び動きだしました。
あぜん!夫が目の前の仕事より優先したことは…
体調を心配した私は、夫がこちらに近づいてきたときに「大丈夫?」と尋ねました。
すると夫は、「オンラインゲームのイベントの時間でさ。ゲームしてた」と答えたのです。こんなに忙しいときにゲーム……。私は開いた口がふさがりませんでした。
夫は大のゲーム好き。ゲームが原因でケンカになったことも一度や二度ではありません。みんなで食べる食事の時間よりゲームを優先し、おむつ替えを頼んでもゲームを理由に一度もしたことがないほどです。
今回、家族が一生懸命働いている中、自分の好きなことを最優先にゲームを続けようとする夫に、あきれるしかなかった私。義母は私の隣で「私が甘やかしたのがいけなかった……。〇〇ちゃん(私)、こんな息子でごめんね」と、ため息まじりに言うのでした。
この一件以降、ゲームのことでケンカをする気もなくなり、私は思い切って許すことにしました。夫にゲームをやめるよう説得するのではなく、言葉巧みに夫を動かす方向に切り替えたのです。「そのゲームのキリがついたときに、声かけてもらえるとうれしいな~」など。この作戦はまだ始めたばかりですが、良い結果になるよう努力していきたいと思います。
イラスト/ななぎ
著者:下園ひかり
2019年生まれの娘、2021年生まれの息子、夫との4人暮らし。バックパッカーとして2年間で25カ国を周遊した経験あり。さまざまな国で生活した経験から、常識に捉われない育児を実践中。自身の育児経験をおもしろ話にして情報発信するブロガー兼ライター。