とにかく早く寝たい
その日はいつもよりも生理がつらく、頭痛と腹痛でとにかく早く横になりたいという状況でした。しかし、わが家には幼稚園児の女の子と小学生の男の子がいるので、好きな時間に自分だけ寝るということはできません。
痛み止めを飲み、腰をさすりながらなんとか2人をお風呂に入れ、夕飯を食べさせて歯磨きを済ませ、やっと寝室に。残るは、わが家では恒例となっている寝る前の読み聞かせのみ。
しかし、私には読み聞かせをおこなう気力が残っておらず……。
「今日、お母さんおなかが痛いから絵本なしでもいい?」と子どもに聞いてみました。
息子からまさかの反応
すると、想像はできていましたが、やはり下の子からは「いやだ! 読んで!」との返事が。
「そうだよな~……」と思いつつ、さっと読んで終わらせてしまおうと考えていると……。なんと上の子が「お母さんがしんどいなら、今日は僕が読むよ」と言ってくれたのです。突然のありがたい提案に一瞬「えっ」と思ってしまいましたが、お言葉に甘え「本当に助かるよ、ありがとう」とお願いすることに。
下の子も納得してくれて、いつもとは違う兄の読み聞かせを楽しんでいました。
温かい手に癒される
私の体調を気づかってくれた息子。嫌な顔をせずに読み聞かせを引き受けてくれた息子のことをとても頼もしく感じ、「なんていい子に育ってくれたんだろう」と、わが子のやさしさが身に染みて、涙が出そうになってしまいました。また、息子がやさしい声で本を読んであげている姿と、それを素直に楽しんでいる娘の姿にほっこりした気持ちに。
読み聞かせが終わってからは、息子は私のおなかをそっとさすってくれて……。その手がとっても温かく、じんわりとおなかに伝わり癒されました。そして、おなかを痛がっている人がいたらさすってあげるという息子の思いやりのある行動にも感激してしまいました。
私自身、子どもたちのことをずっと守ってあげないといけない存在だと思っていましたが、私が子どもに助けられることがあるなんて。息子のやさしい気づかいと行動に、頼もしさを感じ、本当に立派になったなあと感動する出来事でした。
いつになくつらい生理でしたが、子どもの思いやりに触れることができ、なんとか乗り越えることができた経験でした。
著者/大岡むぎ
作画/ののぱ
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!
-
「暑いから脱ぐわ。持ってて」彼が突然上着を渡してきて…彼の行動の意図とは?
-
ずっと気になっていたトイレ奥の「謎の箱」。初めて開けてみると…衝撃の光景に呆然
-
「大丈夫…?」川で水遊びをしていた私⇒気がつくと下半身が大惨事になっていたワケ!