お気に入りのワンピースが入らない!?
ある日曜日の朝、私は姿見の前でひとり奮闘していました。ワンピースのファスナーが上がらず、仕方なくリビングでくつろいでいる夫を呼びました。夫がファスナーに手をかけるとると、「ん? 違うよ、これワンピース小さいんやわ。ファスナーに肉、食い込むやん」と、言って夫は。「それに、鏡で見てみろよ。全身ぴちぴちやん。これ、あかんわ。ほかの着て行きー」と、夫は大爆笑しながらリビングに戻って行きました。
1年前はファスナーはスルッと上がっていたのに。私は、急いで体重を測りました。すると、人生で見たことのない64の数字が、体重計に示されていました。ショックを受けた私は、親友にそのことを話すと、「そんなに太っていないよ。それに年々代謝は落ちるし、体形も変わるよ。仕方ない、受け止めないとね」と返ってきました。
その日は、急激な体重増加と、お気に入りのサーモンピンクのワンピースが入らなかったことがあまりにショックで、せっかくの親友とのランチも上の空でした。
ジム通いと食事制限をスタート
その翌日から、私はスポーツジムに毎日通い始めました。毎日30分間の有酸素運動と筋トレをおこない、お菓子は一切やめて、炭水化物を抜き、夜20時以降は食べないように。久しぶりの運動に体は筋肉痛で悲鳴を上げました。また、大好きなクッキーやチョコレートをやめたせいか、イライラすることが増えました。
そうして、3カ月。こんなに頑張っているのだから、きっと成果が出ているはずと思い、私は、恐る恐る体重計に乗りました。すると、なんと1kgしか減っていません。私はがく然としました。そんな私を見かねた夫が、体重より健康が一番、と言いました。
新しい自分との出会い
友人の結婚式が迫っていいたので、私は参列するための服を探しに出かけました。太ったのを気にするあまり、最近は出不精になっていましたが、久しぶりのショッピングモールは、鮮やかな色のブラウスやかわいいスカートが並んでいて、見ているだけで楽しい気持ちになりました。
モールの中をぶらぶらしていると、ロイヤルブルーのワンピースが私の目に飛び込んできました。どうしても、欲しい衝動に駆られましたが、どうせ太っているから似合わないだろうなぁ、と思い直しました。そこに店員さんが近寄ってきて、「ご試着されますか?」と聞かれ、私は戸惑いながらも、「はい」と答えました。
試着室で、またファスナーが上がらなかったらどうしようと、不安になりながらも13号のワンピースを着てみることに。すると、心配していたファスナーはするんと閉まり、鏡の前にはロイヤルブルーに身を包んだ私が立っていました。仕立てが良いのか、いつもより痩せて見え、私は「これ、着て帰ります」と購入を決めました。何カ月かぶりに清々しい気分に。気付くと、もう痩せようという気持ちはありませんでした。
まとめ
当初は、加齢に伴う体重増加を受け入れられず、減量に躍起になった私でしたが、ロイヤルブルーのワンピースは、私に新しい自分としての自信をくれました。これから年齢とともに、心身の変化はどんどん訪れるだろうと思います。けれども、そんな変化に臆せず、常にそのときの「今の自分」を楽しんでいきたいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
文/菊池 凛子
イラスト/もふたむ
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