かかりつけの小児科
これは、現在15歳の長女が4歳になったばかりのときの出来事です。ある平日、長女が朝起きたら「目が痛い」と言い、少し充血して目やにも出ていたので、私は「ちょうど咳や鼻水も出てきたし、風邪薬をもらうついでに目も見てもらおう」と思い、いつものかかりつけの小児科を受診することにしました。
かかりつけの小児科はクリニックで、50代くらいの男の医師がひとりです。待合室から呼ばれ、医師に症状を伝えると「風邪薬の他に目薬も出しておきます。目薬、使ったことある?」と聞かれました。
医師にかけられたショックな言葉
長女が1歳半ごろに目薬を使ったことがあったので、そう伝えると「かなり前だし、少し練習してみようか。そこに横になって」と医師が長女に声をかけました。
長女が診察室のベッドに横になり、医師が「今から目にお薬入れるからね、動いちゃだめだよ」と言いましたが、長女は「こわいからやだ!」と、頑なに目薬を拒否。起き上がろうとして、看護師さんに静止される始末。私からも長女に「痛くないよ」など説明しましたが、長女の断固拒否は変わらず……。
すると医師は、大きなため息をつきながら「もう4歳でしょ? こんなこともできないの?困ったもんだね」と言ったのです。私としては、4歳でも長女にとってほぼ初体験の目薬は恐怖だろうし「そんな言い方しなくても……」とショックを受けました。
結局、長女はクリニックで目薬をさすことができず、医師からは「目薬できないなら処方しませんから。様子見てひどくなるようなら眼科を受診してください」との言葉……。幸い、数日様子を見ると充血も目やにもおさまってきたのでよかったですが、医師の発言にショックを受けた出来事でした。あれから11年経ち、15歳になった長女。今では自分で眼科を受診し、眼軟膏や目薬を自分で管理できるまでに成長しました。これからも見守っていきたいと思います。
著者:吉川 みきな
平成20年生まれの女の子と平成30年生まれ、令和4年生まれの男の子の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。