家の内見で…
同居の話が本格化したとき。私は長男嫁に「姑と同居なんて普通は嫌じゃない?」と尋ねてみました。
「そうですね、そういう人もいるかもしれませんが。私はむしろお義母さんと一緒に暮らしたいって思っています。こんなにすてきなお姑さんいないですもん」と笑顔で答えてくれたのです。「お義母さんにも気に入ってもらえる住みやすい家を見つけますから!」
そして、嫁主導でいろいろな家をインターネットで吟味し、いよいよ内見へ。「お義母さん、このお家にしません? 外国の邸宅みたいでかわいいし、しかも新築ですよ!」
私は、予定していた予算をいささか超える新築物件に戸惑い、不動産屋と話し込んでいました。そしてこの直後、2階を見てくると言って廊下に出た長男夫婦がコソコソと話していたのを耳にしてしまったのです。
息子夫婦に鉄つい!
最終的に、息子夫婦のたっての願いを聞き入れる形で購入した新築一軒家。いよいよ引っ越しの前日となり、嫁からの上機嫌なメッセージが立て続けに届きました。
「お義母さん、新築一軒家をありがとうございます!」
「明日から同居ですね♪」
「仲良くしてください♡」
「その家ならもうないわよ」
私はため息をついて、こう返信しました。するとすぐさま嫁から着信。「お義母さん、家がないって何ですか?」と勢い込んでいます。「契約は破棄したわ。もう他の人が購入したそうよ。私はあなたたちと同居もしないし、お金も出さない」
嫁は慌てふためいています。「私たちと同居できてうれしいって言っていましたよね! あれはウソだったの?」。そう、私だって最初は本当にそう思っていました。しかし……。
今のアパートを引き払う嫁たちは、翌日から住む場所がないと大騒ぎ。「夫も怒りますよ!」と言うので、「息子には、親子の縁を切るって伝えて」と言ってやりました。
化けの皮がはがれ…
それでもまだ、善人ぶる嫁。「私、同居していずれはお義母さんの介護をするつもりでいたのに!」
いよいよ怒りを抑えられなくなった私は、すべてをぶつけることに。「内見の日に、すべて聞いたわ。引っ越し後は私の財産を奪って施設に放り込もうとしていたでしょ?」
そう、あの日、長男夫婦は私が聞いているのに気付かず、同居後の戦略を話し合っていたのです。
「介護施設の名前まではっきり聞こえたから、連絡してみたら……。知らない間に入所手続きが進められていて、ビックリなんてものじゃない」
さらに、息子夫婦には散財癖があり、多額の借金を抱えていたことも判明。亡くなった夫の遺産を相続した私はいい金づるだったのです。
「同居するって言いだしたのは親切心からじゃなかったのね……」
その後2人は、互いにそそのかされたと言い訳し、何とか私をつなぎとめようとしましたが、時すでに遅し。私は彼らとは文字通り距離を置こうと決め、遠方で暮らしていた次男夫婦のところで同居することに。私のお金で二世帯住宅を建てる運びとなりました。
現在も、本心から私を受け入れてくれた次男夫婦と楽しく生活しています。建築中に孫も産まれて、めでたい限り。やさしい家族に囲まれ、とても満たされています。
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裏があった長男夫婦の同居の申し出。あやうく新築を買わされ、財産も横取りされてしまうところでした。彼らと疎遠になったのは仕方がないかもしれません。次男夫婦とお孫さんと、仲良く暮らしていけますように。
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